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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

【考察】働き方改革の内容を見るとがっくり来る理由

そもそもなんで働き方改革が必要かってことなんですが、デフレで景気が上向かない中、給料が上がらず、今までだったら男性が仕事で女性が専業主婦で暮らしていけた家庭でも女性が仕事に出ねばならず、そーすると家事育児の時間がどうしても取れず、早く帰らないと家庭と育児が回らん。と言うことに尽きると思います。もちろん、空前の人手不足もありますね。

で、働き方改革と言えば、非正規雇用同一労働同一賃金は別にすると、上記の理由から労働時間の短縮が求められているわけですよね。

ここまでは本当にその通りだし、いやほんとなんとかしなきゃならないと思います。で、ここからが問題なんですが、その対策というのが、定時退社の奨励だったり、夜中22時になったら電気が一斉に消えるだったり、プレミアムフライデーだったりする中で、そりゃまあそうかもしれないんだけど、一労働者としてはなんだかものすごいがっくり来るわけですよね。がっくり。

なんでこんながっくり来るかというと、我が社は業務量が今のところ一切減ってないわけですよ。業務量が不変なまま上の対策が施されたら、効率化と言っても限度があるし、結局別の日に残業するか、お仕事持ち帰りしかないですよね。最近はファミレスで営業時間の短縮とかニュースになりましたけど、そういう事をもっとしないといけない。しかも利益は落とさずに。

ただ、管理職や経営層もおそらく好きでイマイチな対策をしてる訳ではなくて、多分有効な打ち手を出すだけの気概、現場理解の能力、本気度が足りないのではないかという気がしてならない訳です。

というのも、僕が今働いている職場のITツールと言えば、ほぼメールとエクセルです。Windows95時代からほとんど仕事のやり方が進化してないんじゃないかと言うくらい、IT系のツールが活用されていません。

外部環境や社内のコンプライアンス対応、業務フローは複雑になっているわけで、ここからが問題なんですが、スタッフがそこそこ優秀なのと、残業や休日出勤でなんとかこなして来たから今まではなんとかなって来たんだと思います。

そりゃあスタッフがなんとか仕事をこなせるのであれば、多少の残業代は払っても、経営層はシステムの導入とか、コンサルを入れての業務改革をやる理由がほとんどありませんから、このような状態が温存されるのは、それはそれである意味合理的な理由があっての事だと思うのですよね。

ただ、この状態ではそろそろ本当にまずく、人材の募集をかけても人が集まらないみたいな状況になって、ようやく日本中で焦りだしたというのが実態だと思います。

つまり、働き方改革を阻害しているのは、現場の社員の優秀さと勤勉さであったという笑えない話があると思ってまして、その上で経営層の現場依存が大問題だと思う訳なんです。

ということで最近、神戸製鋼とか、川崎重工とかで品質問題が噴出してたりしますが、おそらく経営層はそうした問題があると最近は大変まずいというのは頭にあるとは思うんですが、長年頼ってきた現場を何か問題があればトップダウンで是正するというのはなかなか出来ないですし、現場も現場で不正してたと手を上げるのは勇気が入りますから、リークか、お客様で不具合が発生してマスコミの報道があってようやく問題が把握されるという状況なのではないかと思います。

ある意味、今は現場が声を上げて、上司や経営層に業務の抜本的な見直しや、システム投資を迫ることが出来る状況になったのではないかと、実はいい時代にしていけるのではないかとも思っています。

ピンチをチャンスに変えいけるように、行動に移したいと思っています。ただ、出る杭は打たれやすいので、仲間をふやし、慎重かつ周到に行動する必要はありますが。