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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

【書評】the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

「このかつてない程の規模の人材と金融資本の集中はどこに行き着くのだろうか。四騎士のミッションは何なのか。(中略)彼らの目指すもの、それはつまるところ金儲けなのだ」(本文から)

この本はAmazonEchoで音楽を聞きながら、Kindleで読みました。そして子供達はいまPrimeVideoで宇宙戦艦ヤマト2199にハマってるワケですが、あれっ?僕が子供の時に見た時はこんなに萌えキャラが多かったかしら?とか思いつつ、宇宙戦艦ヤマトはまだいいんです、無料なので。この前まで子供達が熱中していたのはキャプテン翼で、1話250円もするんですよね。TSUTAYAで借りたら多分100円とかなんですが、テレビでポチッとすれば即subscribeです。この便利さは魅力的すぎて、Amazonのプライス戦略にしてやられています。

あと、配偶者は音楽好きなので、AmazonMusicUnlimitedにも入っており、料理を作ってる最中にミスチルパフィーとかをAmazonEchoで聞くスタイルが妻の中で確立し、買わないと聞けない曲はおねだりをしてくるという、家族全員重度のAmazon依存症になっています。あとこれでKindleUnlimitedをやったらフルコンプですが、そこはかろうじて思い留まっています。

そしてこの手の本は当たり外れが大きいと思っているのですが、この本の著者のスコット・ギャラウェイさんのユーモアセンスもあり、楽しく読みました。例えば以下の箇所など最高です。

「男は子種を、まき散らすようにできている。だから我々の中の原始人が、ロレックスやランボルギーニを、そしてアップルを欲しがるのだ。そして下半身で考える原始人は、人の気を引くチャンスのために多くの代償(法外な価格)を支払う」

僕はアンドロイドユーザーでしかも中華スマホなんですが、ほとんどの人はスマホTwitterInstagram、LINEくらいしかしない中でどうして10万くらいするiPhoneを買うのかさっぱり理解出来なかったのですが、下半身が求めるなら仕方ないよねと得心した訳です。(僕もロレックスが欲しかった時期があるので、対象物が違うだけで男の悲しい性は同じですが)

ただこれだと女性のiPhone好きの理由にはなっていません、配偶者はiPhoneユーザーなんですが、理由を聞いてみたところ「みんな持っているから…」と言うことでした。そんな消極的理由で、持っているのかというと、多分これは女性間特有のマウンティングのツールとして機能しているのではないかと思った次第です。つまり、ママ友間で集まっている最中にiPhoneユーザーでないとヒエラルキーの下になってしまう可能性があるので、iPhoneじゃなければいけないのではないかと推測するわけです。

とすると、iPhoneXがあまり売れなかったのも分かる気がします。iPhoneといえばあの丸いホームボタンです。あれがないとiPhoneとは認識しずらく、下半身なりマウンティングの本能が発揮出来ないから購入を見送る人が多かったと言うことではないでしょうか。

いずれにしてもこの本でiPhone=下半身の欲求という説得力がある説に出会えた事に感謝です。神様ありがとう。

また、全然関係ないですが、以前配偶者が「中華スマホは信頼出来ない」みたいな事を言ってきた際に「いや、iPhoneも中国製だし」と言ったらめちゃくちゃ妻の機嫌が悪くなり、真実は必ずしも求められているものではないという事実を突き付けられた次第です。

あとFacebookですが、僕はあまりFacebookを使っておらず、疎遠な友達にメッセージを送るときに使用するだけなのですが、この本によると、いいねを150回すると本人の傾向がほぼわかり、300回のいいねで本人も知らない深層心理まであきらかになるそうです。

ただ僕は上記の為にしか使っておらず、たまたま連絡を取った友達にロードバイクが趣味の人が多くおり、やたらロードバイク系のリコメンドが多いのと、なぜか中国人として認定されたらしく、この前見たら中国語のページになっていたので、さすがのFacebookもデータが少なすぎる場合は攻めあぐねるようです。

あとはGoogle先生ですね、何でも1日35億回検索されているそうで、それがそのまま分析のためのデータセットになる訳ですよね。標本とかサンプリングって一体何なのかしら?という恐ろしさを感じてしまいます。この巨大データセットを使って、3度の飯よりデータが好き(推測)というデータサイエンティスト達が様々な分析をしていると思うと恐怖を抱く訳ですが、僕も十年物国債の利回りから、X〇ideosまで幅広く嗜むタイプですから、もう完全に丸裸でしょう。最近はささやかな抵抗として、破廉恥な検索はBingを使用しており、Bingではヱロしか検索しない変態として認識されている事でしょう。

そしてこの本ではGAFAだけでなく、ウーバーやエアビーアンドビー、テスラにも言及があり、それぞれについて考察されています。TwitterBotも多く、また本人の思考や趣味の特定が難しく収益力としては劣るので、株価がさえないというようなサイドトピックも充実しています。

また、この四騎士はめちゃくちゃ稼いでいますが、いわゆる大量生産時代のメーカーが雇用していた従業員より遥かに少ない社員で莫大な利益を稼いでおり、真剣な問題提起もされています。

他にもいろいろ興味深い記述があり、紹介しきれないのですが、個人的にはiPhone=下半身という所がもう完全に頭にインプットされ、今度iPhoneユーザーの男性を見たら、色眼鏡で見てしまわないか不安です。