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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

魔女の宅急便の高畑勲

さぷさんです。ジブリ作品は大好きです。

さて、上の場面は魔女の宅急便のワンシーンです。トンボが作りかけの人力飛行機の動力部分の自転車に乗り、キキを後ろに乗せて浜辺に不時着している飛行船を見に行く所で、クライマックスにつながるシークエンスです。

自転車が自動車やトラックにぶつかりそうになりながらで高速で坂道を駆け降りるスリリングな一連の流れをよく覚えている人は多いと思います。

しかし、そのシークエンスになる前に、プロペラを推進力にしているせいか、漕げども漕げどもなかなか前に進まずに、キキがトンボに「降りようか?」というシーンはあまり覚えてない人が多いのではないかと思います。

なぜ宮崎駿はこのシーン入れたのか、その答えは上の画像の左側の中年男性です。

魔女の宅急便はご存知の通り架空のヨーロッパの世界を舞台にしているように思うのですが、左側の中年男性はアジア人といいますか、日本人に見えます。

魔女の宅急便は最初、高畑勲に打診されたそうです。高畑勲は基本的に面倒くさがり屋で腰が重く、できない理由をあれこれ並べて断るのがデフォルトというような方だったそうです。魔女の宅急便の作製秘話について鈴木敏夫の本にもその辺の経緯の詳細が書かれていますが、鈴木敏夫の口車に乗って宮崎駿魔女の宅急便の監督を引き受けたような状況もあって、ストーリー作りにはかなり苦労されたようです。(実際に原作とはかなり違います)

そのような中で、俺はこんなに苦労している(自転車操業状態である)というのを高畑勲に言いたいが為にこの数秒のシーケンスを入れ込んだのではないかと思うんですよね。

高畑勲高畑勲平成狸合戦ぽんぽこで明らかに宮崎駿をモチーフにしているキャラクターを入れて、試写会で宮崎駿が号泣させたというようなエピソードがあるみたいですし、手塚治虫に至っては火の鳥で本人が漫画内に出てきたりしますし、今風に言うとメタい事を大御所は昔から作品に埋め込まれていたのだと思います。

あと、この説は僕の知ってる限り、岡田斗司夫も言及していないと思いますので、なかなか気が付かないのか僕の完全の思い違いであるかのどちらかかなと思っています。