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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

男だけが悪いのか

さぷさんです。以前何かの話の流れで小6の長男に「もし、将来誰かと一緒になるなら、母さんのような人と一緒になるといいと思うぞ、父さんは生まれ変わっても母さんと結婚したいと思うな(迫真)」と言ったところ、嫁から「ウソはやめなさいよ」と言われました。何故なのでしょうか。

さて、先日大学時代の友人から珍しくLINEが来ました。曰く「奥さんとケンカすることあるの?」という内容だったのですが、僕はプロ夫婦生活15年のベテラン選手ですが、友人は2年前に結婚して子供が産まれたばかりのルーキー選手ですから、この質問の意味はよくわかります。

友人には矢継ぎ早に以下のメッセージを送りました。

「きみの奥さんに会ったことあるけど、すごく細かい所まで気が付く気遣いの人でしょ?きみの良く言えばおおらかな所が多分いちいち気に触るようになってしまったんだと思うよ」

「大半の女性は、子供が産まれた瞬間に愛情をわが子に300%注ぐので、旦那は最愛のパートナーから、新型コロナウイルスやらわけ分からんウイルスを外から持ち込みかねないクリーチャーに成り下がるよ」

「きみを愛してくれた奥さんはもういないと思ったほうがいいよ」

「この時期に男は不倫に走りやすいので気を付けるように」

と、アドバイスのような、奈落の底に突き落とすようなメッセージを送ったのですが、友人は納得してくれました。

それでもって、最後に有名な愛情曲線を送って、「世の中の大半の男性が同じような事になってるからこのグラフがある訳で、きみの嫁さんは悪くないし、きみも悪くない」と慰めました。

ちなみに送ったのは下のグラフです。東京都のホームページにあるものです。http://www1.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/Portals/0/jigyou/wlb/curve.html

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この事を男性側が事前に知っていれば、納得は出来なくても理解は出来ると思います。

「ああ、おれを好きっていうのはあなたの子供が欲しいってことで、おれはその過程に過ぎなかったのか」という冷徹な事実です。しかし、上のグラフにもあるように、愛情が回復するケースもあります。

ですが、愛情曲線の回復と言っても、それは男女愛の回復というよりも、家族愛という形での回復だと思いますので、いずれにしても恋愛初期のものではないと思います。

かように女性が子供を産んだあと、夫婦関係は激的な変化を遂げているにも関わらず、そこに対する世間一般的な理解があまり広がっていないと思われたり、当事者間の前向きな話し合いがないのは、夫婦ひいては子供にとっても不幸な事だと思います。

大体の夫婦は、まあ夫婦だからいろいろあるよねと双方我慢しつつ、とは言いながら日本では年間約60万組が結婚をし、20万組が離婚していきますから、問題は根深いと思います。

男性側の弁護に立つと、今まで愛してくれた女性の態度が急に変わるわけです。大体において男性は人の気持ちに鈍感ですから、この変化についていくことが出来ずに頭が混乱します。

男性としてそれなりに頑張るものの、女性にとってはもはやクリーチャーですから、ちょっとの頑張りでリカバリー出来る程のものではないのです。

ゲームで言うところのイージーモードから、ベリーハードモードにこっそり設定変更されている中で、幼子のいる男性は結構な確率でキャバクラは不倫に走りがちになります。

僕が必要だと思うのは、女性側からのベリーハードモードになりました。という宣言だと思うのです。「全パラメータをベイビーに振り向けるので、場合によってはあなたを敵と認識しちゃうかもしれない」と言うことです。これはきついですが、そう思わないと理解できないような事例に僕も遭遇しています。

ただ、これは自分で言っていてなんですが、机上の空論であって、女性にとって真実を告げることは身の危険につながる可能性が非常に大きいと言うことです。

つまり、『暴力を振るう人間ではなく、暴力を語る人間が非難されてしまう、語ることへの抑圧は問題の論点をずらしてしまう』という問題です。

ニュースなどで勇気を出してレイプやDVを告発したのに、告発した側が何故か責められて炎上してしまうというケースです。

何故このような事が発生してしまうのか、考えてみたのですが、権威主義的な考えを持っている場合、既存の秩序や組織を壊されたくないと頑なに考える人達がいます。これは男女問わずです。

つまり、告発という行為に対して、理由はどのようなものであれ、告発により既存の権威や体制を脅かそうとしている主体は悪であるとの断定の元で、本来は被害者であって、勇気を持って立ち上がった人を非難してしまうのです。

なぜなら、その告発行為とは、自らの権威や組織を危なくする行動に他ならず、これが一般的に是とされてしまうと、自分の権威や組織での地位が脅かされる事に繋がってくるために、自分ごととして大変重要であるからです。

そして、強く粘着する人ほど、権威や組織以外は何も持たず、そこが唯一の拠り所であるという困った人達です。

話がややずれてしまいましたが、子供が産まれた後の女性が直面するのは、仮にゲームチェンジした事に自分が気付いたとしても、相手が権威主義的なものを振りかざすタイプである程に本当の事を話せなくなるという事です。

逆に知識と理解と寛容があるパートナーであれば、女性側が言わなくても理解して行動してくれます。

夫婦間の個人的なコミニュケーションで解決するのは大変難しい中で、重要なのは社会的な理解度を向上させる事です。

よくTVやCMなどで、公園を幸せそうに歩いているファミリーを理想として描きがちですが、強い光には必ず深くて暗い影が射すものです。

一般的な言葉になってしまいますが、冷静な現状の理解と寛容さ、相手への思いやり、「おれは(わたしは)こう思っている!」という主張ではなく、「あなたはどう思っているのか聞かせてほしい」という他者への理解の姿勢が大切だと思っています。