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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

日経新聞の記者は潤羽るしあ様のふぁんでっとなのか

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さぷさんです。ホロライブは生活の一部です。上の絵は僕の書いた潤羽るしあ様です。(所要時間17時間)

さて、2020年11月18日の朝に日本経済新聞の企業1の紙面をめくった際、つい思わず二度見してしまいました。「Vチューバー、雑談で1億円」という紙面の半分を使用した特集記事が掲載されていたためです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66281130W0A111C2TJ1000/

電車の中でスマホで見ていたのですが、この記事を弊社の社長や役員は読んだのだろうかと思うと、つい笑いそうになってしまい、なんだか危ない人だったと思います。

記事にはスパチャ世界トップ3の桐生ココ様、潤羽るしあ様、兎田ぺこら様のイラスト入りの紹介文が載っている力の入りようでしたが、潤羽るしあ様の「ゲームの実況配信。だんだん上手くなる様子が人気」という情報は本当に必要だったのでしょうか。担当記者の英断には拍手を送らざるを得ません。

また、ウェブで当該記事を見ると潤羽るしあ様のマイクラの実況動画が流れるのですが、担当記者はるしあ様のふぁんでっとなのでしょうか。るしあ様本人にもしかしたらインタビューがワンチャン出来るかもしれないという下心が記者になかった事を祈るばかりです。

さて、ここからは記事の中身について気になったところを書いていこうかと思います。

見出しの「雑談で1億円」とありますが、多少誇張があると思っていて、ホロメンはゲーム実況、歌、お絵描き、企業案件などの配信コンテンツがありますから、それを含めて雑談と言ってしまえばそれまでですが、純粋な雑談のみで1億円と言うわけではないと思います。

また、少し驚いたのがスパチャに対する手数料で、グーグルやアップル、アマゾンなどのプラットフォーマーは3割手数料を徴収するそうで、1万円の赤スパチャを投げても3000円が召し上げられてしまう訳ですから、プラットフォームビジネスの恐ろしさをあらためて知りました。フォートナイトの開発元のEpicが訴訟を起こしたくなる気持ちも分かります。

ちなみに今日の日経新聞の一面では、アップルが中小開発者への手数料を15%に引き下げるとの記事が掲載されていましたが、GAFAへの風当たりが強くなる中で、プラットフォーマーの戦略には引き続き注目が必要です。

そんな中で、スパチャ世界1位の桐生ココ様ですが、2019年12月にデビューしてほぼ1年でスパチャ総額が1億2924万円との事です。

と言う事は、胴元のYouTubeが召しあげるのは3877万円で、運営法人である株式会社カバーに入るのは約9046万円です。

仮に株式会社カバーも3割の手数料を徴収していたとしたら、桐生ココ様の年収推計はスパチャ総額の4割の5170万円になりますから、あくまでスパチャのみの収入とはいえ、おそらくVtuberとは一生出来るような仕事ではなく、またアンチからの中傷などの精神的な負担も大きい仕事ですから、世界1位のとしてはそこまで決して多くない収入なのかなと思います。(カバーの取り分はもう少し少ないかもしれないのであくまで推測ですが)

また、Vtuberの特徴としてスキャンダルとは無縁という事も書かれてはいますが、実際に中の人がやらかしてしまって引退せざるを得なかったり、ライブ配信が基本である中で、ホロライブは中国から撤退を決めましたし、炎上リスクは決して低くはないと言うのが実情だと思います。

Vtuber界隈は新しい業界にありがちな運営体制が十分でないというリスクはあると思いますが、株式会社カバーは外から見る限り、比較的ガバナンスがしっかりしているように思えます。

日経新聞の平均的な読者としては、年配の方も多いと思うのですが、You TuberやVtuberの動画を見て、TVに比べてレベルが低いと言うような方もいらっしゃいますが、それは半分当たっていて半分外れていると思います。

You Tubeを見ている若者は、配信者を身近な存在として感じています。ゲーム実況や雑談というのは、友達と一緒にいるような感覚でいられるという意味で象徴的なコンテンツです。

僕も、部屋で本を読んでいるときに流しっぱなしにしておく時がありますが、身近にいる感が大切で、あまり凝った内容にしすぎるというのも求められていないと認識しています。

ですので、人気Vtuberは毎日長時間配信していたりする訳ですが、ライブで数千人から数万人が自分の配信を聞いていると思うとかなりのプレッシャーでしょうし、毎日やらなければならないというのも仕事とは言え、なかなかきついと思います。

また、Vtuberのコンテンツ作成は今の所の日本が独壇場ですが、かわいいをコンテンツ化するという意味では、清少納言枕草子の「うつくしきもの。うりにかぎたるちごの顔」から少なくとも1000年のアドバンテージがありますから、ここはなかなか強固なものだと思います。

日経新聞の次のホロライブ記事に期待しております。