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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

ウマ娘のナイスネイチャ様の人気の理由を考える

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さぷさんです。ひさしぶりに筆をとる、ではなくスマホのibis paintを開いてナイスネイチャ様のファンアートを描いてみました。

アニソンを聴きながら萌え絵を描くのが至福の時間だとあらためて思う43歳のおっさん(二児の父)ですが、この趣味を家族にカミングアウト出来る気がしません。

さて、僕のナイトルーティーンは、家族が寝静まってからのウマ娘ですが、ナイスネイチャ様の育成はなかなかに難しく、長距離の因子継承の為にゴールドシップ様の育成が先かなと思い、ゴールドシップ様を育成しようとしたところやはり難しく、ゴールドシップ様の因子継承の為にメジロマックイーン様を育成するというサイゲームスが仕掛けた泥沼に完全にはまり込んでいます。

また、サポートカードが大変重要ですが、SSRなどほぼ出ることもなく、また完凸しないとあまり意味が無い中で、現時点においてセルラン3ヶ月連続一位のようですから、次のQのサイゲームスの四半期決算が大変気になります。

さて、そんな魅力に溢れるウマ娘ですが、ナイスネイチャ様の人気が大変な事になっております。バースデードネーションの当初目標は3,000,000円だったそうですが、16296人からの寄付があり、なんと35,829,730円もの寄付によって1791%の過達だそうです。

なぜ、ナイスネイチャ様ご本人がスマホゲーム内で自ら「脇役キャラ」と仰るような立ち位置にも関わらず、このように人気が爆発しているのでしょうか。

これはかなり明確な理由があると思いましたのでその事について書いてみたいと思います。


ウマ娘ナイスネイチャ様はなろう系の主人公〉
ナイスネイチャ様の生涯成績は41戦7勝(うち重賞4勝)で、GIの勝利はなく、有馬記念(G1)を3年連続3着(1991年~1993年)した事でブロンズコレクターと呼ばれています。(ウィキペディアから)

善戦するけど勝ちきれない成績であったため、ウマ娘ナイスネイチャ様もどこか斜に構えたキャラクターとして描かれています。(実際のナイスネイチャの生涯獲得賞金は6億1,918万円であり、年間何千頭もデビューする競走馬がいる中においてエリートであることは間違いないですが)

そんなちょっと捻くれてしまった所があり、ライバルのトウカイテイオー様を羨ましく思いつつも、なんとなく諦め感が漂わせるナイスネイチャ様ですが、育成においての最終目標は実際においては手の届かなかった有馬記念優勝になっています。

さて、ちょっと話は横道にそれてしまうのですが、小説のジャンルのひとつに「なろう系」というジャンルがあります。現実世界では才能はあるもののなかなか上手くいっていなかった主人公が交通事故にあってしまい、その時に異世界に転生してチート級の能力を身に付けて悪の魔王を倒すといった中二病を具現化させたようなジュブナイル小説の事をさしてこのような言い方をすると理解しています。あと、異世界で美少女達からモテモテになるというような設定もあるようですね。

以下、ウィキペディアのなろう系の説明からの引用です。

「主人公は魔法使いが多く、剣士はほとんどいないのは鍛錬を積んで最強になる体育会系な展開は読者が嫌い、不良や陽気なキャラクターといえる体育会系は主人公にならず、ゲーム好き、オタク、無職などが好まれ、陰気なキャラがリア充になるのが共感される」

つまりあの、読書層はそういう方々なのだと思っております。

話がやや脱線してしまいましたが、ウマ娘の中のナイスネイチャ様は、史実で実現出来なかったストーリーを達成する為のなろう系の主人公であるという側面があると思っています。(そういう意味ではナイスネイチャ様だけではなく、ライスシャワー様にもこの設定に当てはまりますね)


ナイスネイチャ様は僕だ〉
現実世界ではなかなか上手くいかず、ちょっと世の中を斜めに見てしまっている僕を含めたちょっとあれな感じのユーザー層の自己認識とナイスネイチャ様の立ち位置は相似形を成します。(繰り返しになりますが、競走馬のナイスネイチャはエリートであり、凡百の私達とは明らかに違うのですが、あくまで自己認識としてのイメージの合致です)

つまり、ナイスネイチャ様の育成は自分自身の成長をナイスネイチャに仮託していると言えます。

そうです、ナイスネイチャ様は私達自身、なのです。

そうすると何故なろう系では避けられる体育会系のストーリーに運動が苦手な陰キャ(面倒になったので表現をどストレートにしました)がハマるのかという謎がひとつ生じる訳ですが、そこはなろう系と異なり、女性キャラクターというワンクッションがあり、トレセン学園という美少女しか入れない場所がゲームの舞台であるからだと思います。つまり自己同一性を直接的には想像しなくてよい世界になっているため、スポ根モノでも拒否感を感じない仕組みになっていると思います。


ガチ恋不可避のストーリー〉
ウマ娘の育成システムは基本的にはパワプロサクセスモードですが、育成中のサイドストーリーのボリュームが半端ではありません。

ナイスネイチャ様が3着になった時のイベントや有馬記念に勝った時のトウカイテイオー様とのやりとりや勝利インタビューの受け答えなど、相当に作り込まれています。

そんな中でURAファイナルズに優勝した際のグッドイベントの最後の方でトレーナーに対して「じゃあ…トレーナーさんにとって、アタシって何番目くらいに大事なの?」というガチ恋不可避のセリフがありまして、数多のトレーナーを有償ガチャに向かわせるという無双状態になっているのですよね。


ツインテールは正義〉
ウマ娘の中で育成出来るツインテールのキャラクターはおそらく今の所はダイワスカーレット様、スマートファルコン様、そしてナイスネイチャ様の3人(3馬?)だけだと思います。意外に少ないなというのが個人的な印象です。

ファンアートを書いていてあらためて気がついたんですが、ウマ娘の各キャラクターは人間の耳の位置を上手く髪の毛で隠すことにより違和感がないような髪型になっていると思っていますが、ナイスネイチャ様もツインテールが顔の輪郭にかかってますから、かなり髪のボリュームが前側にも出ていると思いました。

いずれにしてもツインテールは正義且つ大正解ですので、ここはあまり説明の必要はありません。


〈まとめ〉
つまり、ナイスネイチャ様は私達自身の成長の物語でもあり、トレーナーとしてもガチ恋の相手でもあり、ユーザーは二重の意味で拘束されてしまうと言う事です。

そりゃ人気がでるもの当然かなと思います。なんといってもかわいいですし。