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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

子供のスパチャにモヤるのは返報性の原理をお金で買っているから

さぷさんです。今のところ特定の推しはいません。

さて、ちょっと前に子供のスパチャにモヤるという記事がバズられておりました。

推しにも友達ライバーにも「投げ銭」。10代に浸透する「スパチャ」、なぜモヤる?(現代ビジネス) - Yahoo!ニュースhttps://news.yahoo.co.jp/articles/069ac2f4bc72489758cd8757f6d73333d0fa0380?page=1

こんなマニアックなブログを見に来ている方でスパチャを知らない人はいないと思いますので割愛しますけど、日本はスパチャ大国だそうでして、「推しは押せるときに押せ」というワードは主にバーチャルYouTuberの引退の時によく聞きますが、新型コロナの影響でエンタメ費の行き先がない中でぴたりとハマった側面もあると思っており、これから正常化に向かう中でのスパチャ額の推移は注視して参りたいと思います。

そのスパチャが飛び交うのは新衣装お披露目などの場などですが、トップバーチャルYouTuberは一回の配信で200〜300万円のスパチャが飛び交う狂気の世界が出現しています。(ただ、これらのスパチャを稼ぎ出すのはkson様などの一部の例外を除き、ホロライブかにじさんじ所属のバーチャルYouTuberに限られるでしょうから、それ以外の事務所や個人勢はかなり厳しいと思います)

僕がスパチャを投じたことがあるのは一回だけなのですが、なんとなく見たキズナアイ様の無料ライブがかなり素晴らしかったので、良いものを見せて頂いたライブチケット代として2000円ほど投じたのが人生で今の所最初で最後のスパチャとなります。

この僕の行為が返報性の原理そのものだと思うのですが、返報性の原理とは以下のとおりです。

「人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。」ウィキペディアより。

人間の御先祖が木から降りて約300万年ですが、役割分担による分業に伴う社会化が進む中で、ギブアンドテイクが我々人類の行動様式として遺伝子レベルで浸透したのではないかと思います。(テイカーや非社会性パーソナリティ障害の方の議論はここではしないことにします)

以前ホロライブの切り抜き動画で、唐突に赤スパチャしたらどうなるのかという反応を集めたものがあったのですが、なかなか興味深いものでした。

普通のゲーム実況で、特に盛り上がっている状況ではないときに無言赤スパチャがコメントに流れると、確か百鬼あやめ様でしたが、かなり困惑されていました。

これは返報性の原理で考えると非常に分かりやすいのですが、今は赤スパチャが流れるタイミングではないので、今以上の神配信を期待されてもちょっと困るという反応だったのだと理解しています。

つまり、スパチャとはお金を媒介としたコミュニケーションになるので、それなりのリターンを返さねばいけないという心理がバーチャルYouTuberの演者側に生じるという構造であるということです。

通常の配信が終わったあとに行われるスパチャ読みも返報性の原理と営業活動の一環だと思っています。

さて、前置きが相当長くなりましたが子供のスパチャの話でした。

そもそも親が子供にお小遣いなり、お年玉をプレゼントするのは、子供にそのお金を有効に使ってもらいたいからです。

お小遣いなので好きに使っていいとは言いますが、基本的にはこの考えが親としては暗黙の了解としてある中で、それがお菓子とかマンガとかであっても、親としてはまあいいかと思う訳です。

お小遣いなら好きに使っていい前提ではありますが、スパチャにモヤるというのは、スパチャによってお金で推しと強制的にコミュニケーションを図ろうとしている側面を親が無意識に感じとってしまうからだと思います。

金でコミュニケーションを買うというのは、キャバクラやホストクラブと全く同じ構造です。普通にしてたら相手をしてくれない若い美人や美男子とコミュニケーションを取るための最終手段がお金を介したやり取りである訳です。

仮に僕の子供が推しにスパチャを送りたいと言ってきた場合は、スパチャ読みを期待していないか、金で押しとのコミュニケーションを買おうとしていないかを問い、それを子供のためと思って渡してるお金でやろうとしているのかということを伝えた上で、そのコミュニケーションの取り方は父さんはあまり好きではないし、人のおカネで行くキャバクラ楽しいかもしらんけど、あまり美しい行為ではないわなと伝えたいと思います。

自分で稼いだお金だったら、別にいいんですけどね。