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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

大東亜以下に落ちたことがあります

さぷさんです。正直に告白するんですが、僕は現役受験生の時に大東亜以下に全滅した事があります。

現役生のときは勉強してなかったから当たり前と言えば当たり前なのですが、親に泣きついて浪人させてもらって、かろうじてMARCHに滑り込んだはいいものの、就職がもろに氷河期でして、40社程受けてようやく内定を貰えたという微妙なキャリアだったりします。

そんなこんなで紆余曲折を経ていまは大企業の管理部門の片隅で働いているんですが、目の前の定年後再雇用のおじさんは東大卒、上司は早稲田卒という石を投げれば高学歴に当たる弊社の中では、MARCHは正直に申し上げますと割と最底辺の学歴です。

そんな中で今回の大東亜以下はなかなか衝撃的なパワーワードでした。これが早慶上智以上とかだったらここまで話題にならなかったと思います。

学歴で差別するのは良くないと言われているのになかなかなくならないのは、採用の時に便利だからという理由に集約されます。

もちろんこれは最近では悪しき例と言われがちな新卒一括採用を効率よく行うためのそれこそフィルタリングな訳ですが、かの米国も苛烈な学歴社会ですから、日本だけの問題ではありません。

また、最近批判されがちなメリトクラシーですが、サンデル先生などのご活躍により、能力の高さは親から受け継いだ有形無形の資本に頼るところが大きく、あなたが優秀なのは遺伝ガチャと親ガチャの運がよかったからでしょうと言える風土が整ってきたように思います。

あまり自分を嘆くのものかっこよくないので少しだけにしますが、僕の両親は高卒で、父親の本棚は美味しんぼ落合信彦という超絶偏った構成でしたから、司馬遼太郎吉村昭の小説や論語マルクス・アウレリウスの自省録が本棚に置かれている家庭とはやはり雲泥の差があると思います。

そういった事も全部含めて世の中不公平に出来ている訳ですが、個人的な感覚ですと学歴と仕事ができる社員というのは8割方一致します。

○○大学を出ているのに全然仕事が出来ないというのは、確かに事例としては目立ちますが、これは残りの2割の例外入るので、学歴による採用はやはり合理的です。

正義感で学歴フィルターはいけないというのはまあいいと思うんですが、新卒採用においてこれだけ強固な仕組みを変えるのは正直不可能だと思います。

但しこれは新卒採用や第二新卒に限った話ですので、それ以降の中途採用になると今までの仕事の実績が問われますから逆転のチャンスはあると思いますが、新卒で良い経験が積めるのは大企業や尖ったベンチャーだったりしますから、やはり難関大卒でないと転職の難しさはあると思います。

そんな訳で学歴社会は続くと思いますが、優秀だから偉いわけじゃないってし、優秀じゃないのは個人の自己責任とは必ずしも言い切れないという雰囲気になってきたのは良いことではないかと思います。