東京都北区にあるモダニズム建築の野心作がスゴかった
僕はモダニズム建築が好きで、最近は3密を避けて街歩きをしながらモダニズム建築を探しています。
モダニズム建築を探すコツですが、柱と梁が目立つ建物を探していたら大体見つけられます。
日本におけるモダニズム建築の最高峰は丹下健三の香川県庁舎だと思っているのですが、まだ戦後の傷跡が残る1958年にモダニズム建築と日本の伝統建築を物凄い高いレベルで融合させてしまったのが香川県庁舎で、柱と梁の組み合わせがずっと見ていられるデザインとしてそびえ立っています。これを見るためだけに香川に行きたいです。
そしてこれは僕の想像ですが、日本の建築家は丹下健三の香川県庁舎を前にして、柱と梁の構造をどのように自身の建築に活かすかという難しい宿題を受け取り、試行錯誤したのではないかと思っています。巨匠からの半端ない宿題です。
そんな中で見つけた建築がこちらです。
白い外観、連続した水平窓がル・コルビュジエの近代建築の5原則を彷彿とさせ、これは北区のサヴォア邸かしら?と思ったんですが、注目するのはそこではないんです。
正面からだと分かりにくいので、こちらが斜め横から撮った写真です。
正面にある3本の柱、斜め前に突き出ていますが、上部に注目頂くと、煙突と言いますか排気ダクトなんですよね。
僕は上にも書いた通り建築が好きなんですが、こんな思い切ったといいますか、キテレツ大百科なモダニズム建築は初めて見ました。(ほめ言葉です)
「多分作りたかったんだろうな」としか思えない造形です。
斜めですし強度的に柱としての役目はどうなんだろうとかと思ってしまいますが、個人的には大好きですね。
一階はなんでも酒やカクヤスさんで、僕も見学がてら入ってちゃんと品物を買いましたが、ダクトの構造は内部からは伺えず、少し残念でした。
見学に行かれる方はマナーを守った上でお願いします。