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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

QCより葬式

さぷさんです。最近ワイヤレスイヤホンの調子が悪くて、山手線でジャパリパークの主題歌が大音量で流れてしまう重大インシデントが発生しました。ちょっと死んでしまいたかったです。再発防止策が求めれられます。

さて、僕の勤めている会社は、昭和生まれ、高度成長期育ち、経団連はだいたい友達、同友会もだいたい同じ、業界カルテル歩んできた道、新橋、新宿、そうバブル期に、というTHEトラディショナル・ジャパニーズ・ドメスティックカンパニーですから、それなりにQC活動は盛んな訳です。

QC活動をTQMとして推進しているのは日科議連ですが、現場の小集団の改善活動の成果をQC発表会という形で順位を付けて、部門QC発表会、全社QC発表会、全国大会という高校野球のような勝ち抜きトーナメント方式の仕組みを構築したというのはかなり画期的だったのだのだと思います。今でもこの仕組みは強固なものだと理解しています。

ただ、知らない人に改善内容を知ってもらうために、イラストを多用したQC漫談みたいになってしまっている弊害もあって、なかなか難しいものだと思っています。

僕もQCインストラクターに、「作業標準がないと異常値が検知できないだろう?管理状態におくにはどうすればいいか考えろ」とド正論を言われたりする訳ですが、本社機能は現場で組み立てをする工程とは異なっていて、毎年違う企画をしないといけなかったりしますから、おっしゃっていることはとてもよく分かるのですが、標準化とはものすごく相性が悪くて、QCストーリーを作るのに四苦八苦します。

以前、研修会社の方に確認したところ、あのトヨタでも生産現場以外はQC(詳細にはTWIから派生した独自メソッド)は出来ていないようですから、メーカーに勤めている以上、QC的な考え方は必要だと思いますが、生産部門以外への適用は難しいという事なのだと思います。

そんな中でコーポレート部門よりもさらにQCと相性悪そうな営業部門の方と話していたとき、やはり営業は義理事が大切だという話になり、その方はお客様のお葬式があった時の花輪や香典の承認申請は秒で承認するとおっしゃっていました。

また、この営業の方は、先代社長の月命日に必ずとらやのようかんを持って現社長である先代社長の奥様にご挨拶に行くと言っていたのですが、「とらやのようかんでうちの製品売ってるんですか?」と聞いたところ、「あほか、ハートで売っとんねん!」との事でした。

あとこの営業の方は伝説的で、別のお客さんで間違った商品を納入してしまった時、必殺とらやのようかんを持参して、その間違った商品をそのまま使い続けてもらうという事を認めさせてしまった強の者です。QCだとどうしたらオーダーミスを減らせるかという発想になりますが、斜め上を行く解決をしてしまい、QCとの相性は最悪です。

そんな営業の方と話していた時に、「QCより葬式やな」という格言が出てきて大笑いしてしまったのですが、同時に弊社ではDX は成功しないんだろうなとも思った次第です。現場からは以上です。