さぷさんです。僕は上司の話を聞くふりして全然言うことを聞かないので、過去の上司とはだいたい上手くいってませんでした。
さて、どなたかが「他部門から評価されている人は優秀ということでほぼ間違いない」と仰っていましたが、僕もそのように思います。
組織には組織内のヒエラルキーや人間関係が渦巻いていますが、他部門から見たらそういう事は関係がなくて、単純に部門間連携で仕事を進める時にやりやすいかどうかで判断しますから、余計な要素を考えずにフラットに評価してくれるからであろうと思います。
このエントリーでは他部門から評価される若手スタッフがいるとして、その力を活かすことが出来ない上司について考えてみたいと思います。
優秀なスタッフというのは、勘どころが鋭くて、相手が求めている事を即時に理解してアクションが出来ますので、重宝されます。
ただ、残念な事に優秀なスタッフのノウハウというのは部門内に共有されることは僕の経験上ほとんどなく、部門内からは「〇〇さんはすごいからねー」と称賛とやや引いた感情がないまぜになった複雑な見方をされている事がよくある光景であるような気がしています。
そして優秀なスタッフは、勘どころが良いためにいろいろな所から頼りにされて相談を受ける中で、社内の情報通になっていきます。
そういう情報に詳しい所を部内で話の端々でつい匂わせてしまうと、さらに反感が高まるという悪循環も発生しかねません。
若手のスタッフは、いいか悪いかは別にして、自分のパフォーマンスを上げることにはとても熱心ですが、組織全体としてパフォーマンスを上げることにはまだあまり関心がないか、関心があったとしてもそこまで熱心ではないような気がします。賢いので言っても無駄だと最初から諦めているかもしれません。
組織全体でパフォーマンスを上げるという取り組みはマネージャーが率先して行うべきですが、残念ながら優秀なスタッフがいたとして、そのスタッフの仕事を組織知に還元できる管理職は非常に少数だと思います。
マネージャーは部下より優秀であらねばならないと考えている場合はプライドの高さから優秀なスタッフに教えを請うことができませんし、もっとひどいケースとしては、部下の優秀さを理解できず、遠ざけるか丸投げするか、頭ごなしに的はずれな命令をするかという事をしてしまうという残念なマネージャーも実際にいます。
優秀なスタッフが問い合わせ用に便利な資料を使っているようなら頭を下げて部内の共有資料にするようにお願いしたり、優秀なスタッフに仕事が集中して部内の業務の負荷分散が出来ていないようであれば、調整が必要です。
マネージャーはスタッフの業務の詳細を理解する必要はありませんが、優秀なスタッフを優秀と認めて場合によっては教えを請う謙虚さと、部下に内心で見下されて誰も言う事を聞かないような状態にならないように本質をとらえる力と判断力を高める事が重要だと思います。