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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

人との厄介な繋がりを全てお金でカバーできる時代の弊害について

さぷさんです。単身赴任中なのですが、家族と住むことになり、コロナ禍ですが引っ越し準備をしています。僕は寮からの引っ越しで、家族は地方からの引っ越しなのですが、転勤は家族にとって相当な負担なので令和の今となってはサステイナブルな制度ではありませんね。

さて、そんな中でコロナ感染に気を付けながら賃貸物件探しをして、なんとか転居先を見つけたのですが、契約時に少し驚いたのが連帯保証人が不要と言う点でした。

僕が不動産の賃貸物件を契約するのは多分10年ぶりくらいになるのですが、前回は父親に頭を下げて保証人になってもらった気がします。

それが今回は初期費用が7万円でそのあと毎年1万円を払うような仕組みと不動産屋から説明を受けました。

家賃滞納の際にはそこから一時的に家主に支払われるのですが、いずれにしても全額返済しなければならないので、運営会社は貸し倒れのリスクを考慮しておけばいいだけなのでなかなかいい商売な気がします。

と言う事は、多くの借主にとっては連帯保証人になってもらう手間などを上記の金額で購入したという事になるという事が言えると思います。

確かに「連帯保証人だけにはなるな」と言われますし、いろいろ難しい状態の方もいるでしょうからこのような仕組みは必要なのかもしれませんが、現代の日本はあまりにもあらゆるサービスが構築されすぎていて、お金で解決するという事が当たり前になってしまった中で人との繋がりの希薄化に拍車をかけているような気がします。

是非は分かりませんが、もしも連帯保証人の仕組みがあれば、僕は父親に頭を下げなければならなかったのですが、その機会は幸か不幸か訪れませんでした。

また、僕が子供の頃はお隣が不在だった時には宅配便を預かったり、お醤油などの調味料の貸し借りがあったと記憶しています。

但しこれは、言い方が難しいのですが、男性が外で働き、女性はほぼ専業主婦だった時に成り立っていたやりとりだと思いますので、僕は今43歳ですが、この30年程度ですっかり日本という国が変わってしまった気がします。

つまり、男性の稼ぎでは家計が成り立たず、女性の自立と社会進出がより進んだため、その隙間を埋めるサービスがより発展したといえると思います。逆に言いますと、(言い方は良くないですが)男性は女性を社会インフラとして頼っていて、今もまだ相当に頼ってしまっているという事です。

ですので、全てをお金で解決出来、既婚者男性は配偶者を社会インフラとして頼っているという現状をもっと良い状態に出来るといいのですが、かなり強固な構造ですから難しいですね。