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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

はたして仕事にモチベーションは必要なのか

さぷさんです。在宅勤務で2ヶ月近く出社しておらず、自宅にも同様に2ヶ月帰ってないのに特に会社も家族も困っておらず、何も問題がないという事に自分自身が問題を感じているノンエッセンシャルパーソンです。

さて、今日も若手とチャットをしてました。

若手「在宅勤務でモチベーション上がらないんですが、さぷさんさんは何か工夫されてますか?」

僕「そもそも仕事にモチベーションとか1ミリもないから、朝イチに1日のタスクをざっと書き出して、終わったら赤線引いて消して、タスクがなくなっていくのはちょっと楽しいかな」

若手「タスクはなんとなく頭で考えていただけで、そういう事はした事がありませんでした、ちょっとやってみます」

僕「(それは抜け漏れがこわいな。。)まあやってみたら?厄介なやつが終わったら意外に楽しいよ」

というようなやり取りをしまして、僕は基本的に仕事にモチベーション不要派だなんだなとあらためて思いました。

目の前に仕事があって、品質と納期はトレードオフですから、今回の納期はいつで、これくらいの品質にしとけばまあ大丈夫だろうと淡々とこなすようにしています。

残業と休日出勤で短納期かつ高品質とかを根性でやってしまうから良くないのだと思っています。僕も危うくそういう働き方でメンタルを崩しかけましたし。

モチベーションが上がる条件というのは、その作業が元々好きであって、自己決定権がある場合においてのみだと思っています。

特にやりたい仕事でもなく、上司が決定権を持っているような仕事においてモチベーションが上がるのであればそれこそ逆におかしな状態であって、モチベーションというのはそもそも低くて当然です。

世の中ではモチベーションは高く保たれているべきみたいな、ある意味宗教みたいに無条件でこうあるべきみたいな信仰がありますが、マネジメントの無能さを一般社員に押し付けているだけのケースも多いと思っていて、そんな風潮には従わなくていいと思っています。打倒プレジデント紙です。

弊社でも社員意識調査をやるとモチベーションが高いのは部長クラス以上で、そりゃあ部長くらいになれば裁量も増えて給料も高いでしょうから楽しいと思います。

課長クラスや一般社員になればなるほどモチベーションは下がっていくのですが、本当に経営陣や部長クラスが会社全体のモチベーションを上げたいのであれば、思い切って権限の移譲はすべきなのですが、上意下達の典型的な昭和企業ですから、特に若手のモチベーションは上がりにくい構造になっている訳です。

ただ、モチベーションとは少し違いますが、好奇心はあった方がいいかもしれません。

いつも使用しているEXCELシートを関数やVBAで便利にしてみるとか、いつもは電話とメールでやりとりしている相手に直接会いに行くとか。

僕は割と凝り性なので、調べ物をしろと言われた時に、ネットで調べるだけでは飽き足らず、ツテを駆使して同業他社にヒアリングを申し込んで生の声を聞いたりしていました。

上司からはやり過ぎだとやんわり言われましたが、後悔はしていません。(こういう事をやっているから出世が出来ない訳ですが)

話はずれましたが、マネジメント側に好都合のモチベーションには迎合する必要はありません。

しかし、前例踏襲やルーチンではなくて、何か良くならないかと好奇心を持ってアンテナを張ると、仕事が面白くなってくる事がたまにあるのでオススメです。ただ、出世したい場合は上司の以降も踏まえた方がいいと思います。

大企業で仕事が使えない中年社員が大量生産される仕組み

さぷさんです。在宅勤務中に一切電話がかかって来ず、自分自身が不要不急の人材ではないかという恐怖感が毎日あります。

さて、本日仲のいい若手・中堅の社員とグループチャットをしていたのですが、彼らと会話する中で使えない中年社員はこのような仕組みで生産されていくとかと得心した事があったのでその事について書いてみたいと思います。(彼ら自身は優秀なので、会話の中での気付きということになります)

日本の大企業の社内選抜は明文化はされてないものの、比較的明確なものがあります。

入社してすぐに目立つ若手社員というのはいる訳でありまして、全体の2割くらいでしょうか。この優秀な若手社員達は先頭集団として早めにローテーションがかかります。

そして、2〜3年で部署を転々とし、海外出向も経験しながら、出世の階段を駆け上がって行く訳です。

要するに会社が成長の場を次々と与えていると言えます。

一方で残りの8割の社員はというと、社内におけるエッセンシャルワーカーとしての業務に従事することが基本になって来るわけです。

経理だったら伝票のチェックは必要ですし、人事だったら給与計算や福利厚生が大切です。営業だとアフターサポートやコールセンターも大切な業務です。また、生産現場で部品を運んだりネジを締める人がいるから会社は成り立っている訳です。

身も蓋もない話ですが、日本企業においてもこのように20代前半から幹部候補生はだいたい決まっていて、若干の入れ替わりはあるものの、覚えめでたい社員はチャレンジの場が次々と用意され、その他大勢はエッセンシャルワーカーとしての日々の業務に従事する訳です。

そして日本の人事部が凄かったのは、この残り8割は幹部候補生ではないと気付かせず、希望をもたせながら50歳位まではなんとかそれなりの異動経歴を持たせるという職人芸にあります。

ただ、これはあのトヨタが終身雇用はあり得ないと宣言し、ついに崩壊したと思っており、ジョブ型雇用をどのように導入するのか具体的な議論のフェーズに入ってきたような気がします。

そしてまた問題なのが、この残り8割の社員も入社試験をパスする程には優秀で、たまたま目立ってなかっただけかもしれず、若手・中堅くらいまでは成長意欲がかなりあります。

しかし、エッセンシャルワーク部門の上司が保守的で前例踏襲主義だったりすると、若手・中堅社員のチャレンジを認めなかったりして、成長意欲を潰します。

そうやって、学習的無力感と言いますが、やる気を出してもどうせだめなんだというマインドセットが出来てしまうともう駄目で、ルーチンをこなす事は出来るけどチャレンジ出来ない使えない中年社員が大量生産されるのです。

これはある意味エリート社員を作るための副生成物と言えますが、入社時は難関を突破した社員です。2割のエリート社員の為に8割を犠牲にしていると言えるのではないかと思います。

ですので弊社でも最近は若手・中堅が以前と比べてかなり退職していきますが、僕も同じ立場なら退職していたかもしれません。

今日若手・中堅とグループチャットしていて、彼らが言っていたのは「主体的なキャリア形成が出来ない」「上を見ていると絶望的な気持ちになる」という事でした。客観的に見て退職予備軍です。

エッセンシャルワークは誰がやらねばなりません。それとチャレンジ、成長感を持つということをこの8割の社員に持たせるという難易度の高い連立方程式を解かないと会社の未来はないと思った1日でした。

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丹下健三は代々木第一体育館を設計した後、半年寝込んだ

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さぷさんです。暇なのでブログ毎日更新をしようと思い、本日で6日目です。果たしていつまで続けられるのか、自分でも心配です。

さて、ちょっと前にBSで1964年の東京オリンピックの番組が放送されていて、丹下健三設計の代々木第一体育館の完成が遅れ、建設会社は正月無しで工事、丹下健三本人も設計が終わってから半年寝込んだと貴重なインタビューで本人がおっしゃっていました。

オリンピックの競技が観客席のどこからでもストレスなく見られるよう、柱のない釣り天井構造という前例のない建築を丹下健三は生み出した訳ですが、柱をなくすという目的と美意識等々があってあの素晴らしい建築が出来たとは思うのですが、ある意味狂気であるとも思うんですよね。

今だとコンプライアンス重視ですから、そういうこだわりなどはあまり求められず、最低限の要求を満たすような仕事があらゆる所で求められている中で、こういう事を言ってしまうと隈研吾さんや関わった方々には大変申し訳ないのですが、新しい国立競技場にはあまり感動は感じないのですよね。

設計案が二転三転して、確か自死で亡くなられてしまわれた方もいて、短時間で作り上げるのすら大変だったとは思うので大変恐縮ではあるのですが。

僕は統計の格言の中で「異常値は標準に回帰する」という言葉が好きなんですが、いくら天才の丹下健三さんであっても知力と体力と持てる全てをつぎ込んだら、やはりその反動で半年休むというはとても示唆に富んでいるというか、参考にすべきだと思うんです。

1週間が7日あって、5日働いたら2日休みがあったり、この人こんな働いて大丈夫かなと思ってたら案の定体調崩したり、常にハイパフォーマンスを発揮し続けるってあり得ないと思うんですよね。(たまにそういう人がいたりするんですが、それこそ例外だと思います)

ですので、頑張りすぎるとだいたい反動が来ます。これはほぼ間違いないです。

自分の基本的なレベルを上げていき、少しずつ耐性をつけていくのは大切ですが、フルスピードで高いアウトプットを出し続けるのは、何処かで相当無理を強いていて、男だとだいたい酒か女性かギャンブルのいずれかか、または全部にいくのでやめたほうがいいと思っています。

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上司との打ち合わせとは勝負事だと後輩に伝えてみた

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さぷさんです。それなりに大きめの企業の部下なしアラフォー管理職です。僕はいったい何を管理しているのでしょうか。

さて、本日たまたま隣の課のWEBミーティングに出ていたのですが、30歳くらいのスタッフAさんが一生懸命説明しておりました。

しかし、話があっちにいったりこっちにいったりして、その課の課長も優しいのでやんわり指摘するに留めているように見え、6月からパワハラ防止法も適用されますし、このご時世なかなか部下に言えないよなあ、そうだよなあと思いながらミーティングを終えました。

そして、ここは直接は利害関係のない人から後輩指導するのがよかろうと決心して、ミーティング終了後に思い切ってチャットを入れてみました。

僕「ミーティングおつかれさまでした。アジェンダを準備してたのはとても良かったと思います。ただ、途中から話がずれてきて、最後は途中で終わってしまって、きっと今日のミーティングで決めたかった事もあるんでしょ?」

Aさん「そうなんです、来週まで課長の時間が取れそうになくて。。」

僕「アジェンダの順番はAさんが決めていいみたいだから、課長に今日『うん、それでいいよ』と言ってもらいたい案件から先にやったらいいんじゃない?」

Aさん「なるほど、その視点はありませんでした」

僕「それで、選択肢はMECEにして、3つくらい用意しておいて、自分としてはこれがいいと思うんですけどっていうと、いいと思うよ」

Aさん「MECEってなんですか?」

僕「(MECE知らんのか。。)ええと、漏れなく重複がないって事なんだけど、後でネットで調べるといいよ。検討項目に抜け漏れがあると上司も心配でしょ?」

Aさん「なるほど、勉強になります」

僕「あと、時間通りに終わらすために、打ち合わせの流れを1回最初から最後まで頭の中でシミュレーションするといいよ。どこで課長はひっかかりそうなのかなとか、そこを先回りして潰しておけば時間内に終わるよ」

Aさん「そうなんですね」

僕「それと、課長というか上の人はだいたい全体の中でのその案件の位置づけとコンプライアンスを気にするから、そこを抑えておけば外さないと思うよ」

Aさん「すみません、外してました。。」

僕「(あ、やべ。。)まあ、そうやって工夫していくとよくて、極端だけど上司との打ち合わせは勝負だと思うから。それでもって勝負で大切なのは戦わずして勝つことで、戦わずして勝つには段取が大事だと思うよ。あまり時間はかけなくていいけど、それを気にするだけでだいぶ違うんじゃないかな?」

Aさん「分かりました。ありがとうございます」

僕「頑張ってみて、何かあったら相談乗るから」

というようなやりとりをして、暇なおっさんが説教していると思わないで頂けていたらいいんですが、僕が打ち合わせで必須だと思ってたテクニックをまるっきり知らなかったので、今までの上司は何を指導してたのかと少し思ってしまいましたが、人に何か教えるというのは難しいと思います。

自分が当たり前だと思ってた事でもそうじゃないんだなーと気付いた次第です。はい。

「人を呪わば穴ニつ」の対義語は「目には目を」なのか?

さぷさんです。Twitterのタイムラインをぼーっと眺めていると最近は検察定年延長に抗議しますという方々で特に激しく(というより口汚く)罵っている方のTweetを興味本位で見てみると、この件に限らずいろいろな事に怨嗟の声を上げられている方が多いように感じます。

そっと画面を閉じるのですが、その時に「人を呪わば穴二つ」という格言(?)を思い出さずにいられないのですよね。

僕はこの「人を呪わば穴二つ」という言葉を「他人に対して常に怨嗟の言葉を吐き続けているような人は、同じようなタイプの人を引きつけ、心ある人は去っていき、人を呪うような人は結局自分自身も呪われていく」というような理解をしていました。

最近の例でいうとカスタマーハラスメントをするような老人の方だったり、先生の所に怒鳴りこむようなモンスターペアレンツみたいな方とはお近付きにはなりたくないな、という感じです。

そういう方はとにかく現状に不満を持っていたり、自分は特別扱いされるべきというような人たちとのコミュニケーションコストが高くつきがちですから、関わらないに越したことはないと思っています。

ええと、話が少しずれてしまいましたが、ネットで「人を呪わば穴二つ」を調べた所、対義語として「目には目を」というハンムラビ法典が出て来ました。

「はて、目には目をなのか?」と、すぐには理解出来なかったのですが、少し考えた所、おそらくこういう事なのだと思いました。

「人を呪わば穴二つ」は、他人に何か復習したい為に呪った所、呪返しされるというか、罰があたるみたいになってしまうと言うことですよね。

それに対して「目には目を」は、復習を成し遂げるというようなイメージです。

僕のイメージは、人を呪うような人は、だいたいにおいて世の中を呪っているような人だという前提が無意識にあったので、この対義語に違和感がありましたが、なるほど、復習をやり遂げるというという考えもあったのかと思いました。ホッブズの「万人の万人に対する闘争」みたいな世界観だと思います。

僕がしっくりくる対義語はなんだろうと考えまして、要するに世の中を呪わないと言う格言を探して「人を呪わば穴二つ」の対義語としたいのです。

ヨブ記とかガンジーが近いような気もしますが、ちょっとストイックすぎて逆に近づき難い感じもします。「右頬を殴られたら左頬を差し出せ」という感じですからね、ただなんでこのような教えをしているキリスト教が大量殺戮をするのか、人類の業は深いと思わざるを得ません。

やはりここは愛かなと思い、愛に関する格言をいろいろ探したんですが、これにしようかと思います。

「愛するとは、自分の幸せを他人の幸せに重ねることである」(ライプニッツ

やはり、自分を前向きに肯定出来ない人は他人を肯定出来ないと思うんですよね。

ただ、自分を前向きに肯定していたと思われる革マル派中核派は凄惨な内ゲバを繰り返していましたし、詳細は忘れましたが連合赤軍ティッシュで鼻をかんだだけで「ブルジョワ的だ」と同士を殺したくらいですから、いくら前向きでエネルギッシュでも思想が純化しすぎて少しの差異も認めないというもやはりおかしい気がします。

やはり寛容かなと思い直しました。

「怨みに報いるに徳を以てす」(老子

うーん、でもやはり徳もいいですが、やはり愛も捨てがたいですね。

「愛とは許すこと」

でしょうか、なんだか結婚式の誓いみたいになってしまいました。

纏まりがなくなってしまいましたが、大切なのは愛と寛容だと思います。

ジャパネットたかたの商品紹介はエンタメとしてハイレベル、でも決してものすごく安くはない、そしてウォーターサーバー

最近、テレビをつけると新型コロナウイルスのニュースやワイドショーだったり、昔の番組の再放送が多いのでなんとなく「ジャパネットたかた」のテレビショッピングを見てしまいます。

ジャパネットたかた」のテレビショッピングの何がそんなに魅力的かというと、MCの方が本当に熱っぽく商品の良さを分かりやすく語る所とクライマックスとして値段を発表するところだと思います。

僕は今勤めている会社の自社商品をここまで熱く語れる自信はないのですが、ジャパネットさんは基本的に他社商品を取り扱ってる訳であって、メーカーの開発者の方は「ジャパネットたかた」で自社商品をMCの方か説明するのを見ていてかなり嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。

さて、今日「ジャパネットたかた」の商品説明を見ていたところ、ケルヒャーの高圧洗浄機が通常価格29,800円のところ、なななんと!10,000円引きの19,800円でした。

しかし、冷静に考えるとこれってもしかしたら二重価格表示にあたるのではないかと思って消費者庁のホームページを見てみましたが、二重価格は機能が異なる製品との比較や、時期的に過去または未来でかなりの期間が空いている場合、また他社比較と言いながら、実態より高い価格を表示している場合に景品表示法違反となるようなので、今即値引きをするというのはおそらくセーフという事で、コンプライアンス対策も万全でした。

このケルヒャーの製品はジャパネットたかた限定の製品のようなので、厳密に比較は出来ないのですが、同程度の家庭用のケルヒャーの高圧洗浄機を価格.comで調べたところ、最安値は17,200円でした。これに消費税を入れると19,602円で、それに送料がプラスになるという点では「ジャパネットたかた」がやや安いと言えるかもしれませんが、ネット最安値と同等といった所でした。

ダイソンの送風機も似たような感じだったので、決してものすごく安い訳ではないですが、ネット最安値と同等程度というのはかなり健闘していると思った次第です。

僕はてっきりメーカーから買いきりで大量注文するので、購入単価がかなり抑えられていると思っていたのですが、自社でスタジオを持っていて、BS放送が多いとはいえテレビ広告枠を買っている訳ですから、結果としてネット通販業者と似た価格帯に収斂してしまうのかもしれません。

あと思うのが、通販価格を例えば29,800円と言ってから、10,000円を値引いて19,800円にする手法です。

これは「ジャパネットたかた」の全ての商品説明で使用している手法で、視聴者として見ている方は僕も含めてこの値下げを楽しみにしているといっても過言ではないと思っています。

しかしこれもマーケティングの手法で言うところの「アンカリング効果」を狙っている訳で、最初に高めの価格を言っておいて、その後に10,000円引きと聞くと人は安く感じてしまいますから、落ち着いて考えるとちょっとなーと思ってしまいます。

そんな「ジャパネットたかた」の売上を見てみたのですが、だいたい2000億円規模のようです。ただ、利益率が驚きの0.4%しかなく、安値を維持するためにかなり薄利多売の商品になっている事に驚愕しました。

上場企業ではないので資本構成や売上の詳細はわからないのですが、従業員が約300名なので、一人あたり稼いでいるのが266万円程という計算になりますから、なかなか新規投資は難しいのではないかと思います。2000億円売上があって、利益が8億円ですからね。

そんな中で、今「ジャパネットたかた」さんのCMを見ているとウォーターサーバーをかなり押しています。

なんと富士山麓に自社工場を作って富士山のミネラルたっぷりのミネラルウォーターを作ってる(といいますかボトルに詰めている)という事ですから、かなり思い切った投資をされたと思います。

ウォーターサーバービジネスはいわゆるジレットの替刃ビジネスであり、今風に言うとリカーリングビジネスです。

毎月お水を届けるということは、会社に毎月キャッシュが入ってくる訳で、定期的で安定したキャッシュ収入というのは経営者にとっては喉から手が出るほど欲しいビジネスモデルであって、日銭が稼げることは本当に大切です。

ネットで調べると、日本宅配水&サーバー協会という業界団体が設立されていました。HPを見ると市場規模が1700億円弱、リターナルボトルというボトル回収型と、OW・BIBという容器使い捨て型があるようなのですが、後者は年率10%くらい伸びがあるようです。

この1700億円弱の市場規模ですが、法人と一般家庭の内訳がないのでよくわからないのですが、ウォーターサーバー調剤薬局とかでよく見ますし、法人需要もそれなりにあるとして、法人3割、家庭用の7割だと仮にすると、家庭用の市場は約1200億円になります。

あと、価格.comウォーターサーバーで今一番人気のフレシャスさんの平均金額は2人(25リットル)で4507円になっているので、仮に5000円として、1200億円を5000円で割った場合、2400万世帯がウォーターサーバーを導入している計算になります。

日本の全世帯数は6000万世帯弱ですから、そんなバカな事はないはずと思い、25リットルを2人で使用するとすると一日たった400ミリリットルですから、例えば中学生男子がいる4人家族とかの消費量は半端ないと思うので、試算は諦めますがひと世帯あたりの月の使用額はかなり高いのではないかと思います。

ですので、ウォーターサーバーのサーバーレンタル料は無料のケースも多いのですが、企業側としてはペイする美味しい市場なのではないかと思います。

仮にジャパネットさんが1700億円の市場のうち、3%のシェアを獲得出来たとしたら51億円の売上、利益率は分かりませんが、さすがに0.4%という事はないでしょうから、仮に5%くらいだとしても、年間2500万円くらいの利益が見込まれます。利益が8億円の会社にとっての2500万円は大きいです。毎月キャッシュも入ってくる訳ですし。

ただ、そう考えるのは他企業も同じようで、かなり参入が多いみたいですね。すでにレッドオーシャン化しているような気もします。

という事で、「ジャパネットたかた」は魅力的な商品紹介をしていますが、キャッシュにはかなり苦労しているのではないかなと思った次第です。

「出没!アド街ック天国(5/9日放送)」を見て思ったこと

テレ東の「アド街」は好きなのでよく見るのですが、5/9の放送を見てちょっと考える所があったので、それについて書いてみたいと思います。

5/9の放送は手塚治虫石ノ森章太郎、藤子・A・不二雄、藤子・F・不二雄赤塚不二夫などが創作活動と寝食を共にしていた伝説のトキワ荘があった椎名町についての回だったのですが、内容もさることながら、放送の形態が考えさせられるものでした。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言以前は、スタジオに多くの芸能人が集まり、VTRとスタジオでのトークが交互に流れる形式でした。

しかし、5/9日の放送ではおそらく自宅などから出演したのは司会の井ノ原快彦さんとテレ東アナの須黒清華さん、そして「まんが道」が好きで、椎名町に何回か訪れた事があるというビビる大木さんのたった3名でした。

元々「アド街」はVTRが中心で、その内容についてスタジオでいろいろトークするという流れの中で、VTRのクオリティーが高く、そちらがメインではあった訳です。

ですが、結論から言うとほぼ違和感なく見る事が出来まして、またゲストがビビる大木さんだけだった訳ですが、トキワ荘椎名町について詳しくて、しかもそれを面白く話されていたので、特に見ていて満足度は下がらなかった訳です。

そうすると、番組レギュラーだった、山田五郎さん、峰竜太さん、薬丸裕英さんはいったいなんだったのだろうかという事になるのですが、僕も在宅勤務で会社とは最低限のやりとりしかしてない中で特に問題なく回っているので、「あれ、自分が不要不急かしら?」という想像したくない疑念が生じる訳ですが、もしかしたら似たお気持ちなのかもしれません。必要とされないって辛いですよね。

要するに、今までの「アド街」はスタジオに芸能人を集めて、収録してというプロセスがあったと思うのですが、これをせず、かつ3人のリモート出演のみで試聴率がほぼ同じだとしたら、僕が経営層だったら「今後もこのままの形態でいいんじゃないの?」と言ってしまいそうです。

コストを抑えてアウトプットの成果が同じだったら、スタジオでゲストをたくさん呼んで収録するという積極的な理由がなくなってしまう気がするんですよね。それが図らずも明らかになってしまったかもしれません。

ただし、トーク自体を売りにする番組などはリモートにはあまり向いてないように思います。

あくまでVTRがメインで、スタジオのトークが補完というものは、これから形態が変わっていくかもしれません。例えば「がっちりマンデー」とか。

そして、リモートでの出演がメインになるとした場合、スタジオでのトークとは異なり、一人である程度長めの尺を話さないといけないと言う事になりますから、そういう事が得意な芸能人やお笑い芸人が今後はより重宝されるのではないかと思います。

また、全然別の番組のインタビューで、ラグビー日本代表の元ヘッドコーチだった、エディ・ジョーンズさんが「これからのスポーツは、選手もコーチも人員を大きく減らされる可能性がある。ユーティリティプレーヤーがより求められるのではないか」と仰っていました。

確かに人員が削られたら、一人何役かこなさなければならない中で、ユーティリティプレーヤーはより必要とされるのではないかと思います。

ビジネスパーソンにおいては、 自分の職責を全うする事が一番大事ですが、ITや英語なども他人の助けを借りずともだいたい独力で解決出来、スケジュールやタスク管理がしっかり出来る人材がより評価されるかもしれません。

アフターコロナにおいての仕事の進め方と求められる人材像は少し変わってくるのではないでしょうか。