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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

「私の家政夫ナギサさん」はコロナ禍における私達の物語でもあった

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さぷさんです。43歳のおっさんですが、料理も家事も得意です。アップルパイも作れます。

さて、先日の最終回では視聴率が19.6%を記録して、2時間スペシャルも放送される「私の家政夫ナギサさん」について書いてみたいと思います。

ネットでいろいろな記事が書かれており、悪い人が一人もいないとか、安心して見ていられるとか、全くもってその通りだと思います。

そんな中でYahooニュースはコメントを書き込めるのですが、書き込みコメントはどのような全体の傾向があるのか気になりました。

気になりだすととまらない性格なので、最終回直後の記事に対するコメントを約400個、約30000文字をテキストマイニング大好きっ子御用達のKH-Corderで分析してみました。

ちなみに「なぎささん」となっていたのは「ナギサさん」に変換したり、メロンパン号への言及が「メロン」と「パン」で分かれてしまわないように「メロンパン」の複合語にしたり、データ分析は地道な作業です。

上の図は共起ネットワークと言うのですが、丸が大きければ大きい程単語としての出現回数が多く、線でつながれているのは文章としての関連が高いと言う事になります。

ちょっと意外だったのが「メイ」より「ナギサ」さんが多い事です。メイの出現数が90個に対して、ナギサさんは160個ありますから、2倍近くになります。

逆に、「多部未華子」と「大森南朋」の出現数は逆転しており、面白い現象だと思います。

また「メロンパン」と「田所」さんの出現数はほぼ同じで、「MIU404」の人気の高さが伺えると共に、瀬戸康史は好演していたと思います。

あとは「ありがとう」「最高」という感謝の声や、「優しい」「癒やし」という感想、特別編を楽しみにしているコメントが多かったという結果になりました。この辺は順当だと思います。

さて、では「メイ」より「ナギサ」さんへのコメントが多かった理由はどう解釈すればいいのでしょうか。

おそらくこういう事なのではないかと思っています。コロナ禍の今、私達は自分が思っている以上に母性的なものを求めているのではないでしょうか。

自分の弱みを補ってくれて包んでくれる母性です。「メイ」にとってはそれが家事や食事であったり、無理して働こうとした時には心配してキツめに注意してくれる「ナギサ」さんは人生のパートナーとして必要不可欠な人でした。

私達も「メイ」と同じで、何らかの足りない部分を持っており、しかもコロナ禍の中で心が弱っています。

いつも見守ってくれて、足りないところを補ってくれる母親のような存在を求めているのは私達も全く同じで、「私の家政夫ナギサさん」は私達の物語でもあったのだと思います。

ちなみに「多部未華子」が多かったのはファッションセンスのよさへの言及が多かった事が理由のようです。

また、コメントの大半は「メイ」と「ナギサ」さんの恋愛パートですが、最終回はかわいい後輩の瀬川遥斗(眞栄田郷敦)のMRとしての成長と先輩社員としての「メイ」のフォローの仕事パートもかなり丁寧に書かれていたと思うのですが、恋愛パートのインパクトが強かったからから、ほぼコメントはありませんでした。

ですが、仕事パートを丁寧に書くことで、仕事は完璧だけど家事が滅法弱いという「メイ」が際立ち、より共感できるドラマになっていたと思います。

仮に新型コロナウイルスがなくても大ヒットしたと思いますが、「私の家政夫ナギサさん」は時代が求めたドラマで、ドラマも想像以上に時代の要請に応えてくれたのかなと思った次第です。