Search Console

さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

なぜあの戦争を始めたのかというと、あと2年は戦えるから

さぷさんです。毎年この時期になるときまって『なぜあのような戦争を始めてしまったのか』という一億総反省会が始まるわけですがその事について書いてみたいと思います。

そして『なぜあの戦争を始めてしまったのか』という時のあの戦争は1941年の真珠湾攻撃に始まる日米開戦を暗黙裡に指していると理解してるのですが、日中戦争という意味では1937年に盧溝橋事件から始まっている訳です。

帝国陸軍は中国相手に泥沼の戦いを強いられ、ソビエトの脅威にも怯える中でこれ以上戦線は拡大したくなかったはずですが、海軍は戦力が充実しており、1941年6月時点では戦争がいつでも出来る準備が完了していたと言うことが以前読んだ半藤一利の本に書いてありました。

そんな中で同年11月に中国や石油獲得の為に狙って進駐していた南部仏印からの撤退や三国同盟の実質破棄などのハル・ノートが出されてしまったので、『米国許さんからなマジで』みたいな空気になってしまい、海軍が陸軍を引きずり込んだというのがあの戦争の大枠だと思っています。

もちろん、軍部大臣現役武官制などのシビリアンコントロールを骨抜きにする制度は1900年に整えられており、1936年のニ・ニ六事件によって軍部に抗すると命が危ないというような状況もあった中でパズルのピースがひとつずつハマっていき、日米開戦は避けられない状況に追い込まれていった中で、個人的には『なぜあの戦争を始めてしまったのか』という問いはやはり原爆や悲惨な太平洋戦争末期を想像した上での感傷的な問いであって、『あの戦争は始まるべくして始まった』というふうに捉えています。

また8月に入ったら総反省会が始まると思いますが、『あと2年は戦争出来るのに最初から白旗あげてたまるか』という突きつめれば結構単純な理由だと思うんですけど、事実と悲惨な出来事の混同はせずに別々に考えたほうが個人的にはいいと思っています。