雑記20210621
さぷさんです。大企業のすみっコに生息しています。
さて、1エントリー分のネタがないので、細々とした内容を書いてみたいと思います。
〈ブログのアクセス〉
僕のブログは1日10〜20アクセス程度ののんびりブログですが、グーグルアナリティクスでエントリー単位でアクセス傾向を見ると、アクセス上位はほぼ全て2020年以前のエントリーです。
今年に入ってもそれなりに記事を書いているので、今年のエントリーが絶不調なのかと思ってる訳ですが、僕のブログの大半はグーグル検索からの流入なので、最近のエントリーがグーグル様にインデックス化して頂けてないのではないかと思い、調べたところグーグルサーチコンソールを登録しておくとよいということを初めて知りました。
SEO対策をしている人にとっては常識かもしれませんが、僕は今日の今日までグーグルサーチコンソールを知らなかった訳で、そもそも知らないし想像したことがないことを見つけるというのは難易度が高いと思います。
〈ビジネスパーソンとしての知識への接し方〉
僕の知っている優秀なビジネスパーソンはほぼ例外なく博識です。自分の専門外の分野でもネットや本で最低限の知識を身に着けた上で議論なり意見を求めてきますので、いきなりレベルの高い議論が開始できます。
逆に知らないので教えて下さいというスタンスの人は、ネットで調べればすぐ分かることまで聞いてくるので、この人は残念だなと印象を抱かずにはいられなかったりします。
〈検索能力とは〉
ただ、最近思うのは玉石混交のネットなり書籍なりから、役に立つ有効な情報を見つけられるのはそれなりの能力が必要かもしれず、そういう事があまり得意ではない人も実は多いのではないかとも思うようになりました。
自分が何を調べたいかまだ自分でもよく分かってない状態から、答えに到達するプロセスは容易ではありません。
〈そのような能力とは〉
最近マイケル・サンデル先生の「実力も運のうち 能力主義は正義か?」を読んでいる最中なのですが、所謂頭の良さは能力的なものであって、後天的な努力ではどうにもならないのではないかと思っていた中で、基本的に世の中は万人に機会が与えられていて、能力という単一尺度で人間の価値を決めてしまうという事が常識になっているが、それは本当に正義と言えるのかという議論を展開されていると思うのですが、筆致は冷静でありながら、根底にはマイケル・サンデル先生の怒りが込められていると思います。読み終わったら書評を書きたいと思っています。
〈怒りはエネルギーの源泉〉
ブログにしろ、SNSにしろ、あらゆる表現の中で最も激しいエネルギーとなるのは怒りだと思います。
以前、精神障害の方をサポートされている社会起業家の方にお話を伺う機会があったのですが、実の母親に殺されかけたという壮絶な過去をお持ちの方でした。
なぜそのような目に合わなければならなかったのかとの壮絶な怒りがあるのではないかと感じたのですが、負のエネルギーを正のエネルギーに変換されて前向きに活動されておられました。
〈パッション不足〉
上で紹介した方と僕を比較するのは全く持って申し訳ないのですが、最近の僕はパッション不足と言いますか、世の中に対する興味が減退気味です。これは一時的なものなのか、永続的な傾向なのかは分かりませんが、世の中の仕組みがなんとなく分かって、自分の人生も終幕までなんとなく想像出来る中で、今流行りの言葉で言うところのパーパスが必要なのかもしれません。
〈パーパス不足〉
生まれてきた事に特に意味があるとは思ってませんが、人生に意味を持たせる事は重要です。
過度なパーパスでは長続きしませんし、自分が持ちません。
かといって漫然と生きているのも嫌だというのは贅沢な悩みですね。
〈規則正しい生活をするしかない〉
こういう時は決まった時間に寝て、決まった時間に起き、野菜中心の食生活を心掛けて適度な運動をするのがいいのだと思います。シン・エヴァでシンジくんも(ちょっと違いますが)そんな感じで回復してましたしね。
〈ブログについて〉
調子が良いときはブログのテーマが思いついて、起承転結までだいたい頭に思い浮かぶのですが、最近はなかなかブログの神が降りてきてくれません。(神が降りてきたからといって、アクセス数が上がるわけでもないのですが、あくまで自分の中での感覚的なものです。)
まあ、短期的なボラティリティに振り回されず、長期トレンド重視でのんびりやっていきたいと思います。
なぜClubhouseアプリのアイコンはリアル人物なのか
さぷさんです。匿名のテキストブログをやっている43歳のおっさんです。
さて、ClubhouseというiPhoneアプリが一時期流行りましたが、まだ楽しんでいる方はいらっしやるのでしょうか。
Clubhouseはセキュリティが結構ゆるゆるだったようでして、インターネット上に流れている通信データは暗号化されていないクリアテキストのままだったり、IDは中国のサーバーで管理されていたり、音声データはその場限りと言うのが売りでありながら、「一時期に保存する」として米国のサーバーで音声データが保存されており、一時的が一体どれくらいの期間を指すのかは明示されていなかったとか、今はどれくらい解消されたのか追いかけてはいないのですが、とにかくローンチしてまずいところは事後的に直すというソフトウェア開発モデルには注意が必要という事だと思います。
さて、今回僕が言及したいのはそこではなくて、Clubhouseのアプリのアイコンなんですが、男性が笑みを浮かべているというインパクトのあるアイコンになっていまして、日本で初代(米国では6代目らしいですが)のアイコンの方はAxel Mansoorさんというエミー賞候補にもあがったシンガーソングライターの方で、Clubhouseで定期的に演奏をされているそうです。
日本のアプリだとイラストなんかのアイコンにしそうなところ、なぜ実在の人物の写真を使う発想が出てくるのか少し考えてみたいと思います。
まず、英語そのものについてですけど、「何も思い浮かばない」という日本語は「I have no idea.」になる訳でして、常に主語がないと基本的には成り立たないのが英語だと思っています。
また、住所も日本は最後に番地がきますが、アメリカは番地が最初にきますので、なんと言いますか、個人が主体としての輪郭をはっきりさせないと気がすまないというのが英語圏の文化だと言ってしまってよいと思っています。
僕も昔英会話教室に通っていたのですが、英語を話しているときは、「あれ、自分ってこんなにポジティブな表現をする人だっけ?陰キャなのに」と思った事がありますが、それは僕が陽キャになった訳では決してなく、主語と動詞をはっきりさせないといけない英語のルールに則って話そうとしていただけだと言うことに後で気が付きました。ちなみに陰キャは陰キャのままでした。
また、日本のTwitterなどのSNSユーザーはやたらアニメアイコンが多い気がしますが、海外のユーザーは割とご自身の顔(と思われる)アイコンが多いように思います。
つまり、欧米は個人として自己主張をする事が前提の文化であり、それを体現した言語体系になっているのだと思います。基本的にキリスト教文化ですから、神の前で宣言しないといけないという事なのかもしれません。
それに対して日本語は主語を外しても文章が成り立ってしまう独特な言語だと思います。日本語で便利なのが、誰かの失敗やミスを報告書にあまり書きたくない時はいくらでもぼかして書けるところにあります。
おそらく村社会という狭いコミュニティで嫌だと思っても協力して生きていかなければならないという制約から発達した文化と言語体系だと思うのですが、個人的にはマイナスの側面が大きいんじゃないかと思っています。
世の中的にはステークホルダーへの説明責任を果たすべしという状況になってきていますし、Comply or explainどころか最近はComply and explainですから、村社会を引きずった日本的な体系は今後ますます不利になっていくと思っています。
話しがかなり脱線しましたが、Clubhouseはなぜリアルな人物をアイコンにしているのか?でした。
それはつまり、Clubhouseのアプリとしての主語をはっきりさせたいという欧米的な発想によるものではないかと思います。つまり、Clubhouseで配信しているAxel MansoorさんはClubhouseの価値を体現した人であり、アイコンにするのがふさわしいという事なのだと思った次第です。
僕と萌え絵とポジショニング
さぷさんです。この絵はウマ娘のメジロマックイーン様ですが、スタート前のゾーンにはいってる感じを表現しようとしたら、スタート前なのにスキルが発動しているみたいになってしまいました。日々精進ですね。
さて、僕が萌え絵を描くようになったのは1年くらい前からなのですが、他の萌え絵師様のイラストを参考にしながら描いている中で、先輩方は本当に変態的に上手すぎて逆に参考にならないような圧倒的な力の差を感じます。
例えば僕は線画を黒で書いて、この黒の線画は完成したイラストにもそのまま残していますが、超絶技巧絵師は線画の色も例えば髪の色や服の色にしていたりします。
自分が少し上達したような気がして、超絶技巧絵師の萌え絵と比べると逆に今まで気づかなかったテクニックや構成の上手さを発見し、近づいたと思ったら逆に遠くなると言いますか、そもそも距離がもっと離れていたのだなと絶望的な気持ちにもなったりします。
そんな変態的技巧絵師達が集うTwitterは、イラストのバトルロワイヤル状態になっている訳です。
「#私の絵柄が性癖に刺さる人に届いてほしい」でしたりとか、「#私の絵が好きそうなフォロワーさんにRTして届けておくれ絵」みたいな自己承認欲求全開のハッシュタグ絵師から、「#絵描きさんと繋がりたい」というおそらく初心者〜中級者の方でしたり、そして極めつけはハッシュタグはおろか文字を入れずにイラストのみをアップして数万ファボを獲得する神絵師が入り乱れている中で、イラストをアップするといいねとリツイートでなんとなくの自分のランクがついてしまう訳です。
人間の性として、人に認められたいという気持ちはどうしようもなく存在する訳ですが、自分でコントロール出来ない事にこだわり過ぎるのは良くありません。
僕もTwitterをやっていた時は渾身のおもしろツイート(のはず)が、ノーファボノーリツがデフォルトでしたから、自分でいいねを押していました。アカウントを削除してSNSの世界から足を洗って本当によかったと思っています。SNSがない世界線というのは主観的には存在します。
そんな訳で、僕はマイブログにメジロマックイーン様のイラストをアップしたのですが、テキストが主体のブログで自分で書いた萌え絵をアップするようなブロガーはあまりいないでしょうから、イラストを書いてそれに関連のあるエントリを書くというのはわりとオリジナリティがあるような気もします。
ただ、この絵は下絵は別のものから流用したのですが、それでも9時間かかったので、流石に毎回出来るものではないですが。
個人的にはTwitterやinstagramといった、自己承認欲求と他者への嫉妬の感情に苛まれやすいツールはちょっと苦手になってしまい、それでも一応世の中に自分のイラストを出しておきたいという気持ちを解決する手段としてブログでアップするのがちょうどよいなと思っています。萌え絵師というカテゴリだとしんどいですが、ブロガーが絵を描くという立ち位置だと競合する人が(知る限り)一人もいないので、気持ちが楽なんですよね。
そんな訳で戦略的に自分のポジションを変えるというのは大切だと思っています。
僕はもともとシステム会社でプログラマーやSEをやっていたのですが、今は流れに流れてメーカーで人事系の仕事をしているのですが、システムの知識があるという事で(本当は大した事がないのですが)ありがたいことに一目置かれているポジショニングにいたりします。
ただ、萌え絵を書くブロガーも、システム知識がある人事系も、ポジショニングがたまたま上手くいっているだけで、自分の真の実力は大したことがないと冷静に自分を評価することも大切だと思います。言い方を変えると井の中の蛙状態な訳ですからね。
ウマ娘のナイスネイチャ様の人気の理由を考える
さぷさんです。ひさしぶりに筆をとる、ではなくスマホのibis paintを開いてナイスネイチャ様のファンアートを描いてみました。
アニソンを聴きながら萌え絵を描くのが至福の時間だとあらためて思う43歳のおっさん(二児の父)ですが、この趣味を家族にカミングアウト出来る気がしません。
さて、僕のナイトルーティーンは、家族が寝静まってからのウマ娘ですが、ナイスネイチャ様の育成はなかなかに難しく、長距離の因子継承の為にゴールドシップ様の育成が先かなと思い、ゴールドシップ様を育成しようとしたところやはり難しく、ゴールドシップ様の因子継承の為にメジロマックイーン様を育成するというサイゲームスが仕掛けた泥沼に完全にはまり込んでいます。
また、サポートカードが大変重要ですが、SSRなどほぼ出ることもなく、また完凸しないとあまり意味が無い中で、現時点においてセルラン3ヶ月連続一位のようですから、次のQのサイゲームスの四半期決算が大変気になります。
さて、そんな魅力に溢れるウマ娘ですが、ナイスネイチャ様の人気が大変な事になっております。バースデードネーションの当初目標は3,000,000円だったそうですが、16296人からの寄付があり、なんと35,829,730円もの寄付によって1791%の過達だそうです。
なぜ、ナイスネイチャ様ご本人がスマホゲーム内で自ら「脇役キャラ」と仰るような立ち位置にも関わらず、このように人気が爆発しているのでしょうか。
これはかなり明確な理由があると思いましたのでその事について書いてみたいと思います。
〈ウマ娘のナイスネイチャ様はなろう系の主人公〉
ナイスネイチャ様の生涯成績は41戦7勝(うち重賞4勝)で、GIの勝利はなく、有馬記念(G1)を3年連続3着(1991年~1993年)した事でブロンズコレクターと呼ばれています。(ウィキペディアから)
善戦するけど勝ちきれない成績であったため、ウマ娘のナイスネイチャ様もどこか斜に構えたキャラクターとして描かれています。(実際のナイスネイチャの生涯獲得賞金は6億1,918万円であり、年間何千頭もデビューする競走馬がいる中においてエリートであることは間違いないですが)
そんなちょっと捻くれてしまった所があり、ライバルのトウカイテイオー様を羨ましく思いつつも、なんとなく諦め感が漂わせるナイスネイチャ様ですが、育成においての最終目標は実際においては手の届かなかった有馬記念優勝になっています。
さて、ちょっと話は横道にそれてしまうのですが、小説のジャンルのひとつに「なろう系」というジャンルがあります。現実世界では才能はあるもののなかなか上手くいっていなかった主人公が交通事故にあってしまい、その時に異世界に転生してチート級の能力を身に付けて悪の魔王を倒すといった中二病を具現化させたようなジュブナイル小説の事をさしてこのような言い方をすると理解しています。あと、異世界で美少女達からモテモテになるというような設定もあるようですね。
以下、ウィキペディアのなろう系の説明からの引用です。
「主人公は魔法使いが多く、剣士はほとんどいないのは鍛錬を積んで最強になる体育会系な展開は読者が嫌い、不良や陽気なキャラクターといえる体育会系は主人公にならず、ゲーム好き、オタク、無職などが好まれ、陰気なキャラがリア充になるのが共感される」
つまりあの、読書層はそういう方々なのだと思っております。
話がやや脱線してしまいましたが、ウマ娘の中のナイスネイチャ様は、史実で実現出来なかったストーリーを達成する為のなろう系の主人公であるという側面があると思っています。(そういう意味ではナイスネイチャ様だけではなく、ライスシャワー様にもこの設定に当てはまりますね)
〈ナイスネイチャ様は僕だ〉
現実世界ではなかなか上手くいかず、ちょっと世の中を斜めに見てしまっている僕を含めたちょっとあれな感じのユーザー層の自己認識とナイスネイチャ様の立ち位置は相似形を成します。(繰り返しになりますが、競走馬のナイスネイチャはエリートであり、凡百の私達とは明らかに違うのですが、あくまで自己認識としてのイメージの合致です)
つまり、ナイスネイチャ様の育成は自分自身の成長をナイスネイチャに仮託していると言えます。
そうです、ナイスネイチャ様は私達自身、なのです。
そうすると何故なろう系では避けられる体育会系のストーリーに運動が苦手な陰キャ(面倒になったので表現をどストレートにしました)がハマるのかという謎がひとつ生じる訳ですが、そこはなろう系と異なり、女性キャラクターというワンクッションがあり、トレセン学園という美少女しか入れない場所がゲームの舞台であるからだと思います。つまり自己同一性を直接的には想像しなくてよい世界になっているため、スポ根モノでも拒否感を感じない仕組みになっていると思います。
〈ガチ恋不可避のストーリー〉
ウマ娘の育成システムは基本的にはパワプロのサクセスモードですが、育成中のサイドストーリーのボリュームが半端ではありません。
ナイスネイチャ様が3着になった時のイベントや有馬記念に勝った時のトウカイテイオー様とのやりとりや勝利インタビューの受け答えなど、相当に作り込まれています。
そんな中でURAファイナルズに優勝した際のグッドイベントの最後の方でトレーナーに対して「じゃあ…トレーナーさんにとって、アタシって何番目くらいに大事なの?」というガチ恋不可避のセリフがありまして、数多のトレーナーを有償ガチャに向かわせるという無双状態になっているのですよね。
〈ツインテールは正義〉
ウマ娘の中で育成出来るツインテールのキャラクターはおそらく今の所はダイワスカーレット様、スマートファルコン様、そしてナイスネイチャ様の3人(3馬?)だけだと思います。意外に少ないなというのが個人的な印象です。
ファンアートを書いていてあらためて気がついたんですが、ウマ娘の各キャラクターは人間の耳の位置を上手く髪の毛で隠すことにより違和感がないような髪型になっていると思っていますが、ナイスネイチャ様もツインテールが顔の輪郭にかかってますから、かなり髪のボリュームが前側にも出ていると思いました。
いずれにしてもツインテールは正義且つ大正解ですので、ここはあまり説明の必要はありません。
〈まとめ〉
つまり、ナイスネイチャ様は私達自身の成長の物語でもあり、トレーナーとしてもガチ恋の相手でもあり、ユーザーは二重の意味で拘束されてしまうと言う事です。
そりゃ人気がでるもの当然かなと思います。なんといってもかわいいですし。
建築系の写真集のプレミア価格と書評
上の写真集8冊の中古価格の合計は¥129,897です。
さぷさんです。僕は建築が結構好きで、写真集もたまに買ったりします。
この前たまたま自分が買った写真集がネットで高額になっていたので、手持ちの写真集の価格と簡単な書評を書いていきたいと思います。
尚、中古の価格はAmazonの価格を参考にしました。例えば3点出品されている場合は真ん中の金額を表示しています。
Restricted Areas
- 作者:Wells, H. G.
- 発売日: 2016/06/21
- メディア: ハードカバー
購入価格 ¥4,548 中古価格¥41,865
僕は、ロシアアバンギャルドやロシア構成主義が好きだったりしまして、ソビエト的なものにはつい反応してしまいます。
なんといいますか、理想だけで突き進んだらこう言うデザインが出現するんだというワクワク感とその結果も知っている中で、労働者を権威化するという歴史的大実験をやった国のムリヤリ感が僕のアンテナを刺激します。
この写真集は雪の中に打ち捨てられた潜水艦や巨大建造物を淡々と記録するという写真集で、共産主義の栄光と終焉を目の当たりにしつつ、我々消費社会への警告にも見えてくる写真集でして、かなりのプレミアがついています。
Satellites: Photographs from the Fringes of the Former Soviet Union
購入価格 ¥3,595 中古価格 ¥22,800
マグナム準会員(後に最年少で会長)のJonas Bendiksenの出世作のSatellitesです。
このSatellitesは2つの意味が込められていて、ソビエトの衛星国であったところのトランスドニエストルやアブハジアなどの国々で撮られた写真である事と、有名な表紙の写真から連想される宇宙衛星が写真集の名称になっていると理解しています。
この表紙の写真はザ・スペースシップ・ジャンクヤードという作品の中のひとつなんですが、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地は安くロケットを打ちあげられるらしく、大量にロケットが発射されているそうなのですが、燃え尽きたロケットの部品が草原に落下するそうです。
幻想的ではありますが、ロケットは有毒な物質も多く含んでいるようで、土地が汚染されているそうなのですが、一方でロケットは貴重な金属を使っているので落ちた部品を売って生計を立ててる現地の人もいるそうで状況は複雑です。
この本もかなりのプレミアがついています。
失われた近代建築 I 都市施設編
- 作者:藤森 照信
- 発売日: 2009/12/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
購入価格 ¥7,185 中古価格¥16,500
ご存知藤森照信先生と増田彰久先生のコンビの建築本です。その名の通り取り壊しをされてしまった建築ばかりなのですが、この本の最初を飾る三菱一号館は三菱一号館美術館として再建されましたのでやや複雑な気持ちになります。
この本の中で僕が一番好きなのが日比谷にあった三信ビルなのですが、以下のような内部空間でした。(ちなみにこの写真は僕が撮ったものをPhotoshopで色味をちょっと変えたものでして、写真集のものではありません)
この本もややプレミアがついています。
失われた近代建築 2 文化施設編
- 作者:藤森 照信
- 発売日: 2010/05/26
- メディア: 単行本
購入価格¥5,460 中古価格 ¥19,821
こちらは上で紹介した本の続編で、文化施設編です。邸宅や学校などが掲載されているのですが、こちらも残念ながらすべて現存しない建築になります。
僕がこの写真集の中で一番好きな建築は阪急梅田駅の旧コンコースです。(この写真も僕が撮ったもので、増田先生の写真とは比べ物にならず恐縮ですが載せておきます)
今はどちらかと言いますと藤森先生は建築家として有名ですが、記事の内容が全編において冴え渡っていまして、この旧コンコースの四隅には幻獣のモザイク画があったのですが、藤森節全開で解説されています。
「古来、四つの方向に四つの動物といえ ば、北に玄武の亀と蛇、東に青龍の龍、南に朱雀の鳥、西に白虎の虎と決まっているのに、どうして、鳥の鳳凰はいいとして、その他の三つはちがうのが登場したんだろう。 亀蛇と虎と龍はどこへ行ってしまったのか。亀と蛇が消えた理由は分からぬでもない。 電車の会社としてはまずかろう」
この本もややプレミアがついていますね。
パレスサイドビル物語―ビルに歴史あり
購入価格¥ 3,780 中古価格¥5,449言わずと知れた毎日新聞の本社である所のパレスサイドビルの写真です。
毎日新聞のCMで、空中に浮いているような鎖状の階段が出てくる事がたまにあるのですが、あれはパレスサイドビル内にある有名な階段でして、ロケの予算がないのかなと勘繰ってしまわなくもありません。
ちょっとプレミアがついてますね。
モッドイースト
購入価格¥ 3,360 中古価格¥8,967東京パノラママンボボーイズで活躍されたコモエスタ八重樫さんのモッドイーストもいい本です。
60-70年代のビルやインテリアの写真集なのですが、ミッドセンチュリーの日本版みたいな感じでおしゃれなセンスの塊みたいな本です。
付属のCDが何処かに行ってしまったのですが、探したいと思います。
〈おまけ〉
建築の本ではないんですが、2冊ほどご紹介します。
Op to Pop: Furniture of the 1960's
Op to Pop: Furniture of the 1960's
- 作者:Greenberg, Cara
- 発売日: 1999/06/01
- メディア: ハードカバー
購入価格 ¥4,233 中古価格¥9,800
これはミッドセンチュリーのインテリアの本で、当時ジャケ買いしました。内容もかなり充実しているのでプレミアがついていますがこういうパストフューチャー好きにはおすすめの本です。
On This Earth: Photographs from East Africa
On This Earth: Photographs from East Africa
- 作者:Brandt, Nick
- 発売日: 2005/09/29
- メディア: ハードカバー
購入価格¥ 3,918 中古価格 ¥4,695
僕は動物の写真集にはあまり興味がないのですが、Nick Brandtさんの写真は好きでして、購入しました。アフリカの動物を撮影した本なのですが、すべてモノクロの写真でして、動物達が思惑しているように見える写真もあり、たまに見返しています。
以上、おまけ含めて8冊ほどご紹介してみました。
あまり金額上昇を狙った購入はよろしくないと思いますが、ロシア廃墟系の写真集は出たら買いかもしれませんね。
若手社員が他部門から一気に信頼される方法
さぷさんです。大企業の片隅でひっそり生きているおじさんです。
さて、たまには役に立つような事を書いてみたいと思います。
大企業にいますと、当たり前ですが知らない社員の方が多く、また強固な部門間のコミュケーションの壁がありますから、なかなか他部門の情報が入手しづらいというのがあると思います。
新卒で入社して同期がいるようであれば横の連携は保てますが、コロナ禍においては新入社員研修もリモートになっていたりしますし、中途採用の社員だとなかなか社内の有効な情報にアクセス出来ずに苦労したりします。
そんな中で、他部門の人と仲良くなっておくと、僕はコーポレート部門にいるのですが、調達部門の仲の良い人から「いやー、最近(海上輸送の)スポット便が取れないですね」などといったナマの情報を入手出来たりします。それがでは何の役に立つのかと言うとすぐに役立つものは少ないのですが、情報は鮮度の高いものを多く握って置くことが重要で、その分会社を多角的に見る事が出来るようになります。
前置きが長くなりましたが、若手社員が他部門から一気に信頼を得る方法があり、僕も何度か実施した事があるワークハックを書いてみようと思います。
若手社員であっても、たまに他部門との会議や打ち合わせに駆り出される事があるのですが、マネージャーも参加しているような会議や打ち合わせだと、若手社員の発言の機会はほぼなく、自分の担当範囲箇所のみの発言となるようなケースが多いのではないかと思います。
他部門に打合せを依頼してくると言う事は、依頼元は複数部門にまたがった仕事をしている訳ですから相手は当然忙しい訳です。
その場合、「早く終わらないかなー」とぼけーっとしているのはあまり生産性の高い行動ではありませんから、そのような場合に僕は暇つぶしも兼ねて、会議の発言者の発言をパソコンのメモ帳に全て打ち込んでいました。
話し言葉を基本的にはそのままメモ帳に打ち込むのでかなりの入力の早さが求められますが、打鍵音がしないように配慮する事が重要です。
そして、会議や打合せ終了間際は話のペースが落ちますので、誤字脱字や体裁を整えて、終わったと同時に会議参加者に送付します。
会議や打合せをしても、内容を忘れる事はよくある事なので重宝してもらえて、それが打合せ依頼元のえらい人への報告メモに使われたりなどする事もあります。
ただ、この「勝手に議事録」はそれなりに気を付けなければならず、注意点もあります。
1つ目は、上にも書きましたが会話の文字起こしに集中するあまり、打鍵音が大きくなってしまうことです。会議の邪魔をしてしまったら元も子もありません。
2つ目は会議内容を正確にトレースする事です。専門用語や解釈が難しかった言葉には、「正確に聞き取れず」などの注釈が必要です。また、注釈が多いと読んでいて意味がわからなくなってきますから、その際は他人に送らないほうがいいと思います。
3つ目は、そもそも文字起こしが望ましくない打合せというものもありますので、空気を読むことが大切です。
今はウェブ会議が多く、会議内容は録画出来ますが、録画した会議を見直すのは手間なので、文字になっていると重宝されると思います。
ちなみに文字起こしのアプリはいくつもありますが、今の所は多人数の打ち合わせを話者に合わせて文字起こしするアプリは普及していないと思います。(マイクに話した内容はかなり正確に文字起こししてくれますので、そのうち有力な製品が出てくるかもしれませんが)
最後に重要なのが、見返りを期待しない事です。「Give& Forget」の姿勢が大切だと思っています。
中二病の前段階としての小四病
さぷさんです。新型コロナウイルス禍において、小学生男子の子供を持つ父親としては、彼らが持て余している体力の適切な消耗のさせ方と感染症予防には近所の公園で遊ぶしかありません。
さて、そんな訳でこの前も近所の公園で次男とサッカーに興じていたのですが、近くでうちの次男と同じくらいの男の子二人が木の上を見て途方に暮れていました。
さては何かひっかけたなと思い、男の子二人に話しかけた所、買ったばかりのドローンを引っ掛けてしまったとの事でした。
まあまあ広い公園とはいえ、ドローンを飛ばすのは如何かなとは思わなくもなかったんですが、全く落ちてこなそうだったので「なかなか落ちそうにないね」「強い風が吹くのを待つしかないよね」とか話して、また次男と遊んでおりました。
その後も気にはしていて、不安そうにしていたのでちょいちょい話しかけてはいたのですが、男の子達は「飛んでいる鳥が来て落としてくれないかなー」でしたりとか、「ドラえもんがいればなー」とか、「魔法が使えたらなー」とか、かなり微笑ましい解決策を話してくれて、僕も「出来たらいいけど、ムリやな」と大人の回答をしておりました。
話していく中で、小学生4年生という事を教えてくれたんですが、あれ、小学4年ってこんな幼かったかなと思ったりしました。
よく、中二病と言いますが、僕の中二病の理解は、実は自分が世界を滅ぼす事が出来るくらいの超能力者で暗黒の組織と戦っている。もちろんかわいい女の子のパートナーがいて、みたいな人に言ったら一笑に付される誇大妄想をしたりするような通過儀礼的な時期だと思っています。
当たり前ですが、これは中二でいきなり発生する訳ではなく、逆に空想と現実があまり区別出来ていない段階から、世の中のが分かりだして自己の中でコンフリクトが発生するのが中二という時期なのかなとあらためて思った次第です。
ですので、やはり子供は大人とは違って空想の世界で生きている割合が比較的大きく、私達大人はそれを綺麗に忘れてしまうということなのかなと思いました。
ちなみに木に引っ掛かったドローンは、地上からかなり高い位置にあり、男の子に了解をもらってサッカーボールを当てようと思いましたが全く届きませんでした。
今もまだ木に引っかかっており、それを見るたびに子供たちの奇想天外な解決策を思い出します。