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さぷログ

メーカーの人事部門で働いています。

思考の呪縛

さぷさんです。6〜7年前にいた部署で僕が作ったマクロがまだ使われているというのを聞いて、嬉しいような複雑な気持ちになりました。ちょっとした担当者レベルの改善は、もう少し大きな改善をする時の妨げになるんですよね。現場ヒアリング時に「このマクロの業務は必要です」とか言われて代替手段を考えるのはかなり面倒です。

さて、この前社内チャットで前の部署の後輩の女子から「さぷさんさん、お元気ですか?」と入ってきました。ひさしぶりに連絡をもらったのですが、この感じは僕の健康を案じるというよりもおそらく自分が元気がないから相談に乗ってほしいパターンです。

何回かやりとりして、その日はたまたま出社日だったので、「ごはんでも、スタバでも、空いてる会議室でもいいけど?」と返したところ、「残業になるからどこか会議室で」ということで、在宅ワークによって空室ばかりの会議室で話を聞くことになりました。

会社の会議室は新型コロナウイルス防止のためにアクリル板が設置されている中で、密を避ける為に少し離れての会話です。

ひさしぶり会うとなんだか痩せてひとまわり小さくなっていて、顔色も良くなさそうでした。

忙しそうなので単刀直入に何がしんどいのかと聞いたところ、頭痛とめまいが激しいとの事で、仕事が忙しく、付き合っている相手ともうまくいってないとの事でした。

まず仕事から聞くかと思い、昔は僕もその業務に関わっていた事があるので、全体スケジュールと今の進捗を聞いて、それなら山場は超えた中で、しんどいけど終わりも○月に来る訳であってなんとかなりそうだね。と言う事になりました。問題はプライベートです。

同じ部署の年下の男性と付き合っているという所までは知っていたのですが、しんどいという事です。

今回の直接の相談の理由として、その女子は肩こりがひどくてマッサージに行ったそうなのですが、マッサージに行くと知らせずに施術に入って、彼がLineを送ってきても返信できなかったので、それで機嫌が悪くなってしまい、女子の家に泊まりに来ていたものの、母親から荷物が来るから帰ると言って出ていってしまい、その際にLineの設定を見せて、その女子を一旦ブロックかミュートにしたと言う事を言ってきたそうです。このエピソードだけで完璧なだめんず認定です。

また、他のエピソードとしては、その男性はゲーム好きなのだそうですが、女子の家にはゲームがないみたいで、それでも機嫌が悪くなってしまっていたとの事でした。お子ちゃまです。

これは別れさせねばならぬなと心を鬼にしました。

「〇〇さんの心の中には、目に見えない3つのフィルターがかかっている。ここにあるアクリル板が3つ重なっているイメージね」

「1つ目だけど、このご時世に女性は、という言い方をすべきではないと思うんだけど、何かあった時に自分が悪いとか、自分が我慢すればいいという思考になってしまいがちな気がする。それはうちの嫁さんもそんな傾向がある。疲れてるときはLineひとつ送るのだってしんどいし、〇〇さんは悪くない。悪いのは彼。自分を責めるのは良くない」

「2つ目は、彼の事をよく見ようとしてしまっているフィルターがあって、頭がこんがらがっている気がする。おそらく考え抜いて自分の支配下においておく為のサイコパス的な行動じゃなくて、ただのわがままじゃん。5歳児がお母さん相手に拗ねているのと一緒で、ただ癇癪をおこしているだけだから、それを小難しく考える必要はないと思うよ。だってお母さんからの荷物が届くと言う事で帰るんでしょ?マザコンじゃない?」

「3つ目は、実はそれに自分でも薄々気がついているけど、昔のデートの楽しかった思い出とか、いままでの自分の努力とか、そういう事を否定したくないから、自分で自分を騙しているフィルターというか気持ちがあって、多分ここを受け入れるのは相当につらいはず」

と我ながら容赦ない事を伝えたところ、3つ目の所でわーっと泣いてしまいました。ハンカチかティッシュでも渡したい所ですが、3密回避継続です。

そして、落ち着いた頃にもう一度「この3つのフィルターが取れたとして、見えてくる彼の実像は駄々をこねているただの5歳児でしょ。そして彼が君に求めているのは恋人ではなくてお母さんだよ。母親というのは子が何をしても無条件で受け入れてくれる唯一の存在だよ。〇〇さんがお母さんになっていいのであれば、付き合い続けてもいいんじゃない?」

ダメ押しです。僕はやると決めたら、しつこいタイプです。

「あと、その前に付き合っていた彼の話も聞いた事があるけど、〇〇さんは男を見る目が本当にないから、真剣に反省してほしい。一番重要なのは誠実さだから」

と伝えました。彼のみならず女性の方も完全否定です。

「ただ、しんどくなった時に誰かに相談しようと思った事はえらい。相談してくれてありがとう」

褒めることも忘れてはいけません。

そんな訳で最後にちょっと雑談もして、彼女は仕事に戻っていきました。この後仕事になったのか、やや心配ではあります。

夜に携帯にメッセージが来て「今日はありがとうございました。ガキにはもう付き合えません!」という心強い内容でした。はい。